数寄モノ語り その202 庭前の冬栢樹

地味に散見する御成山のやぶつばき 今日は3月1日 寒気はどうやら峠を越えたようだが 巷では北風が半端ない しかし鎌倉御成山は殆どそれがない おそらくは西北に山を背負ってるからとおもう で、今朝も雑木林に竹林見遣りながら足早に石段を降りていく ふと…

数寄モノ語り その201 2024年 節分にとらや紅白最中

毎年恒例の節分豆まき行事、無事におわりました 於總願寺 ものすごい人 みなさまに幸あらんことを 埼玉は總願寺(お不動さん)における豆まき 今年も舞台へ上がらせていただき 懐に入れた御ひねり200個(紙に包んだお金)とお菓子200個ほどを 豆ととも…

数寄モノ語り その200 居合之業演武 

数寄モノ語り200回を記念して居合業を掲載させていただきます 奥伝居合 坐業ノ部 両詰業直後、潔く血振いする筆者 2024年1月21日 この日は某空手塾の鏡開きに参加 同塾長とともに木刀にて居合太刀打ち之位を7業 続いて真剣にて居合技6業演武 こ…

数寄モノ語り その199 果物三点の油彩画

2024年正月早々から油彩画小品を購入 果物三点 萩谷 巌 画 平盆に置いた果物三点 右に柿、左に檸檬、そして後方にマスカット 対象物が地味ゆえに色の取り合わせも単調 描法も頗る古典的 しかし、この作品のよいところは 絵具を厚塗りにしたことによった…

数寄モノ語り その198 2024年の御新年を祝う

2024年元旦 新しい春光に御慶賀申し上げます 黄金の雲海に屹立する真紅の霊峰不二 すべての人に幸あらんことを

数寄モノ語り その197  江戸前の鮟鱇鍋老舗 いせ源

師走 12月には必ず暖簾を潜る店がある 東京は神田須田町にある、いせ源だ 鮟鱇白身唐揚げ 酒器は堅手杯と黄瀬戸平杯 淡路町から6分 相変わらずの佇びた店構えは江戸期の旅籠旅館をおもわせる もう25年通っただろうか・・・ たしか、茶道具専門老舗店の…

数寄モノ語り その196 2023年の御歳暮御礼

本年もいよいよ押し迫ってきました 相変わらずの拙い絵ですが、こころだけはガッツリ篭めてます 御礼ハガキに、少し気が早いのですが来年の干支であります龍を描かせていただいた次第 そして感謝の気持ちに対して揮毫いたしました言葉 「宝無尽蔵」 それこそ…

数寄モノ語り その195  2023年 納めのゴルフ

久し振りのゴルフだった なんのわだかまりもなく 133叩きしました まあ、こんなモンです しかし、今回の本来目的は栃木のゴルフ場での紅葉愛で したがってスコアも然ることながら ボールを11個失くした、だのという派手なことは 寧ろ紅葉観賞へのはなむ…

数寄モノ語り その194 朝陽の絵

さて、この一枚の絵は私が棲んでる御成山のこんもりとした感じも然ることながら、朝焼けの雰囲気がとてもよく似てるのでここに掲載してみた 朝陽 岩絵具と金銀泥をふんだんに使用した濃淡さは日本絵画の極致 成田陽 画 わずかな朝霞のなか、殆ど無風状態 微…

数寄モノ語り その193 2023年 お中元の御礼 その3

しかし、容赦ない強烈猛暑が続く 例年にはないことだ この時期の重いカバン背負いこんでの東奔西走は いつものことだが今年ばかりは・・・ とってもつらいのだヨ ところで北海道の顧客から毛ガニが届いた とても美味しい毛ガニい感謝! おもわず小躍りならぬ…

数寄モノ語り その192 2023年 お中元の御礼 その2

暑いです 本日も仕事で東京出ましたが この熱波は例年に比べると15日ほど早いんじゃないかな は、兎も角、お中元の御礼ハガキと仕事も兼ねて 真面目に地道にコツコツとやってるうちについに完成であります 御中元之御礼その2 昇り鯉舞う瀧に瞑想人物之図 …

数寄モノ語り その191 2023年 お中元の御礼デス

早くも半年過ぎてしまった 歳月人を待たずどころじゃないナ まあ、自分自身のこころと 環境によるところがおおきいことは わかってはいるものの なにか空恐ろしいものがある・・・ で、2023年はお中元の御礼です 少し早めの御礼ハガキ第一弾デス 気持ち…

数寄モノ語り その190 何事も中庸

「守中」 宙宝宗宇筆 大徳寺第418世 昨日はタイフーンの影響でえらい目にあった この日最後の打ち合わせは16時 東京は台東区三筋町といえば下町としてはメッカ ドシャ降りにならんうちに切り上げようと心に決めたもんだ 持ち前の早口言葉と行動の素早さ…

数寄モノ語り その189 大徳寺435世 大綱宗彦の書

今年の観桜機会を失したのは仕事も繁忙であったが 足首を痛めてしまったのが大きかった 四六時中のてんこ盛り書類背負いと 長いあいだの山登りが影響してるかな・・・ ところで、この一行書のハナシ 「一人在日下 」大徳寺435世 大綱宗彦 筆 独断と偏見で…

数寄モノ語り その188 寸切竹花入れ

さて、また茶道具を入手してしまった 御覧のとおりの竹花入れ 寸切竹花入れ 銘「伏乕」 江戸時代後期 充分寝かせた美竹 スラリとした端正なすがたでありながら 中節下にある自然を活かした寂び枯山水が 花入れ全体に重厚感と高い品性を醸し出す しかし、なん…

数寄モノ語り その187 久しぶりのいにしえ茶道具ゲット

先日、江戸期の数寄者茶杓を手に入れた 江戸時代 寛延五年 鈴木立庵作 茶杓 共筒 が、茶の湯はしばらくやっていない しかし、さびや(茶道具商)と呑めば 茶の湯論議はしょっちゅうだし、議論には負けない 往年の経験と小生の道具無尽蔵を根拠に 持論展開が…

数寄モノ語り その186 令和5年1月21日 鎌倉奉納居合

山内派居合の奥伝を演武する筆者 於鎌倉八幡宮奉納居合 今年の鶴岡八幡宮で行われた鎌倉奉納居合も無事に奉納させていただいた 毎年関東辺りから100人程度の居合仲間が集って執り行われる行事 無双直伝英信流をはじめ様々な流派が一年の始まりを祝い そし…

数寄モノ語り その185 御年始の御礼と今年の抱負

焼酎「浅草じっぷす」 御年始のいただきものです、感謝! 今年は1月4日から初仕事 いかなる御年になるか、期待と不安ではじまったことでございますが 正々堂々、智慧と勇気で真っ正直に臨みたいと決意したことであります そんななか、ありがたいことに御年…

数寄モノ語り その184 2022 お歳暮御礼

感謝の気持ちを込めて精一杯の御礼絵ハガキを認めさせていただきました 今年も、アッという間の1年だった 世界情勢も然ることながら日本でも様々な出来事が浮沈した しかし、我ら庶民の身に、ひしひしと実感することは 物価が上がったことだ インフレーショ…

数寄モノ語り その183 淡路町のあんこう鍋

たっぷりとイケる古唐津のぐい飲み 冬とくれば鮟鱇鍋 そう、丸ノ内線は淡路町駅から7分程度のところにある その名も「伊勢源」 例年の今頃は必ず通うことにしている 早速、12月16日、いそいそと暖簾くぐると いつもの伝で下足番大将がにこやかに迎えて…

数寄モノ語り その182 令和4年お中元の御礼です

テーマは青い海原をバックにテキト-に散歩する私であります 今年も暑い夏がきましたね お中元も早めにいただいたにも関わらず 私は右ひざだの右腰だのを痛めて ご返事もままならず大変失礼をば致しました ここに改めて御礼を述べさせていただきたいと存じま…

数寄モノ語り その181 鎌倉雲襄亭にて 寂びと奥高麗茶碗

久し振りに茶の湯の話を・・・ 霰釜(栗口)に一文字蓋 茶碗は奥高麗茶碗 夏の雲襄亭では釜掛けは一切しない 1年で言えば4月から11月までといったところ その間、偶に客人が来訪すれば、所謂水屋からの点て出しで勘弁願ってる もちろん風炉釜も風情があっ…

数寄モノ語り その180 南画家 田能村直入と七福神

久し振りに南画家の絵を買った 金大黒天、銀恵比寿 双副 田能村直入画 ご覧のとおりの金大黒天に銀恵比寿 筆者は田能村竹田の養子、田能村直入 南画は、中国の北宋時代からの技法と描法で 現在でも中国の主流は南画 日本では伝統的な大和絵、住吉派から始ま…

数寄モノ語り その179 雨期の風物と谷 文晁の蝸牛

さてと、5月も終わって、ここ御成山山中も日ごとに湿気の気配が漂ってくる・・・・ そうなると小動物類が今や遅しとばかりに天地から湧き出てくるのだ 「溜まり水を徘徊する蝸牛二匹 奇才 谷 文晁 画 江戸時代」 そう、真っ先に現れるのがトカゲ こいつは無…

数寄モノ語り その178 粋な御夫婦と小料理屋の器

北大路魯山人作 黄瀬戸向付 今、鎌倉御成山の山中では沙羅、岩たばこがひっそりと咲いている 一か月ほど山頂には上っていないが去年暮れに倒れ掛かった杉の木が気になる 明日辺り植木屋さんといってみようか さてと、久し振りに吉祥寺で呑んだ 気持ちのいい…

数寄モノ語り その177 2月の波音

例年2月初頭の茶事案内は、なんとなく欠席 しかし、師走に数寄者御夫婦と約束した神楽坂の懐石料理は実行と相成った これには少しく事情があったのだった この懐石屋、その名も「一文字」 勿論、店も張ってるが、所謂、出張専門の懐石料理屋 しかし、茶会と…

数寄モノ語り その176 鎌倉古美術商の正月茶事

花 白寒梅 花入 三島徳利(16世紀) 今年の当山房での茶事を兼ねた居合初抜きは取り敢えず延期と相成った しかし、そのあとの某美術商の茶事は相変わらず尽きることなく続く 茶事は5時から・・・ 午前中は東京へ仕事と年賀状整理 それになんといっても「…

数寄モノ語り その175 2022年を新たに迎えて

「神光照天地」大徳寺418世 宙宝宗宇筆 花 蝋梅 寒椿 花器 古信楽 令和4年1月1日 謹んで新年のご挨拶を申し上げます 皆様の御健康と御多幸を心よりお祈りいたします ところで、写真の一行書 禅語録のひとつである碧巌録に 「泥仏不渡水 神光照天地」と…

数寄モノ語り その174 茶の湯と、ド派手な金箔茶器

桑木中次茶器 さてと、久し振りに茶の湯のお話しをば この一品 表面的にはどこにもある桑の木で作った、所謂、ズンドウ型の地味な中次茶器 元々は薬器から始まり、陶磁器製の濃茶入を保護する挽家に それが見直されて、寂びれた濃・薄茶器として今日に至って…

数寄モノ語り その173 令和3年師走の御歳暮御礼

令和3年12月師走 御礼葉書でございます 歳月人を待たずとは、まさに今年のことだった 世間の喧しさで明け、天から降った災難に右往左往したものの やっとこ、下火になった感 流石、大和民族 日本は賢い、と感じ入った次第 そうこうしてるうちに御歳暮の波…