茶の湯

数寄モノ語り その189 大徳寺435世 大綱宗彦の書

今年の観桜機会を失したのは仕事も繁忙であったが 足首を痛めてしまったのが大きかった 四六時中のてんこ盛り書類背負いと 長いあいだの山登りが影響してるかな・・・ ところで、この一行書のハナシ 「一人在日下 」大徳寺435世 大綱宗彦 筆 独断と偏見で…

数寄モノ語り その188 寸切竹花入れ

さて、また茶道具を入手してしまった 御覧のとおりの竹花入れ 寸切竹花入れ 銘「伏乕」 江戸時代後期 充分寝かせた美竹 スラリとした端正なすがたでありながら 中節下にある自然を活かした寂び枯山水が 花入れ全体に重厚感と高い品性を醸し出す しかし、なん…

数寄モノ語り その187 久しぶりのいにしえ茶道具ゲット

先日、江戸期の数寄者茶杓を手に入れた 江戸時代 寛延五年 鈴木立庵作 茶杓 共筒 が、茶の湯はしばらくやっていない しかし、さびや(茶道具商)と呑めば 茶の湯論議はしょっちゅうだし、議論には負けない 往年の経験と小生の道具無尽蔵を根拠に 持論展開が…

数寄モノ語り その181 鎌倉雲襄亭にて 寂びと奥高麗茶碗

久し振りに茶の湯の話を・・・ 霰釜(栗口)に一文字蓋 茶碗は奥高麗茶碗 夏の雲襄亭では釜掛けは一切しない 1年で言えば4月から11月までといったところ その間、偶に客人が来訪すれば、所謂水屋からの点て出しで勘弁願ってる もちろん風炉釜も風情があっ…

数寄モノ語り その174 茶の湯と、ド派手な金箔茶器

桑木中次茶器 さてと、久し振りに茶の湯のお話しをば この一品 表面的にはどこにもある桑の木で作った、所謂、ズンドウ型の地味な中次茶器 元々は薬器から始まり、陶磁器製の濃茶入を保護する挽家に それが見直されて、寂びれた濃・薄茶器として今日に至って…

数寄モノ語り その172 狩野探幽の不気味な減筆画

さて、久し振りにブログを投稿 江戸幕府、宮内御用絵師、狩野探幽筆「三日月に柳図}69歳の作品 日曜の朝方 ちょっと時間があったので茶室の横にあるお蔵の整理をば 古色整然とした古画の箱を確認していながら っと、気になって取り出したこの一品 母屋に…

数寄モノ語り その169 2020年歳暮之御礼

昨年は大変な一年だった そんななかにも関わらず お客さんからは心の籠ったお歳暮をいっぱい頂戴致しました ここに精魂込めて感謝申し上げたいと存じます 点前座にて薄茶一服 心から御礼申し上げます いつものことながらその気持ちを絵葉書にしたためました …

数寄モノ語り その168 ゴルフ場の柿が渋いぜ

晩秋の富士山麓に生える柿の陰影 なんだかんだで11月も終わりだナ 今年は古美術商巡りが随分減った 週一は必ずといってよいほど足繁く通ったものだった 銀座から始まって京橋をはしご、そして日本橋へ 勿論、駄ものもあれば極上品もあってサ まさに玉石混…

数寄モノの時空遊泳 その150  令和2年の居合初抜き&茶の湯

草庵 雲襄亭へと誘う乱れ石 令和2年、相変わらずの初抜きに山頂草庵雲襄亭でのおせち料理持ち寄り茶の湯 今年は1月4日の9時30分からいつもの御成山拙宅にて 前年師走からの庭から茶室内準備までと、いつもの庭師さんの協力が必須 当日の茶の湯での、道…

数寄モノ 石山政義の時空遊泳 その144 散花と茶事

2月にしてはやけにアったかい 庭の梅が一斉に咲いちまって しかし、こんなにナマ暖ったかいンじゃ、桜も開花してしまうのを恐れる さてと、世間ばなしもこのへんにしておいて 久しぶりに茶の湯のはなしをひとつ 2月初旬に、っとある茶事に招かれた とはい…

数寄モノ 石山政義の時空遊泳 その139 平成31年正月、雲襄亭之飾り付け

謹んで新年のご挨拶を申し上げます さて、師走恒例の拙僧が山頂の除夜鐘敲き 雲襄亭には今年はゲスト4名の御招きと相成りました 居合いの弟子御夫婦に女流ピアニスト、そして庭師 鐘楼を隣に控えた雲襄亭茶室では9時30分過ぎからの宴会 2時間ちょっと後…

数寄者 石山政義の時空遊泳 その124 2018年 豆まきと某さび道具商の茶事

さてと、2月3日は夜8時30分から埼玉の関東三大御不動尊の寺で節分の豆まきに招かれていたのだった この日は芸能人をはじめ相撲取り、そして招いていただいた拙僧の主催者側の各界の社長等が参加 刻限がくればそれっとばかり、それらに仲間入り、壇上か…

数寄者 石山政義の時空遊泳 その123

昨日関東に降った雪は鎌倉にも10センチ程積もった しかし雪質としては湿っていたせいか、わりと早く溶けたのは幸いだな 4年前のときは20センチは積もったようでその振りようったら容赦がなかった 大船で電車が動けず締め出されて一晩、駅構内で過ごすと…

数寄者 石山政義の時空遊泳 その122 平成30年の居合初抜きと茶会

今年も穏やかな正月を迎えて恒例の初抜居合は平成30年1月3日10時20分に始まりました 演武者6名のギャラリー7名と、まずまずの筆下ろし 各者、それぞれの個性ある山内派居合を5本から7本程披露したあとの雲襄亭での茶会 以下、道具組合わせを記し…

数寄者石山政義の時空遊泳 その121 師走のお歳暮御礼

さてと、いつものこと乍らのアッと云う間の師走を迎えてしまったナ 今年も様々な出来事が走馬灯の如く蘇っては消えていく 仕事、古美術、茶の湯、山、果てはゴルフ・・・・・・・ どれもこれもが喜怒哀楽の連続だった、ゴルフは別だけどネ 何故ってチョー、…

数寄者石山政義の時空遊泳その120 師走にちょっと一杯

さてと、平成29年もいよいよ押し迫ってきたし、公私共々大わらわ そんなときには事務所帰りの立ち寄り一杯位の余裕をもっていないと、師走はとてもじゃないがやってられない で、御他聞に漏れず今宵今夜は阿佐ヶ谷での19時10分の酒盛り光景 行き付けの…

数寄者石山政義の時空遊泳その117 京都 夕ざりの茶事

拙僧の住処、三畳台目の茶室からは朝な夕なに蝉の鳴き声がとても喧しい 自然の巡り会わせとは言うものの、春夏秋冬、日本の四季ほどはっきりしたところはほかにないのではないか 生を享けて以来、日に日にそのことの大事さを想う今日この頃 そう想いつつ、此…

数寄者石山政義の時空遊泳その115 この茶碗が高台を観よ

この人を見よ!は哲学者ニーチェの言葉だった 当時の時代と思想と戦い、苦悶し、その経験と思索でもって一大著作物をつくった この茶碗の高台を鑑よ、とは室町時代以来の所謂茶の湯文化と思想のこと その茶の湯に凝りに凝った豊臣秀吉とその周りで智謀術数を…

数寄者石山政義の時空遊泳  その114 桜満開の夜

さてと、今年の桜は、ってーと 例年になく今年はケッコー持ったほうではないか 鎌倉は勿論だが東京も今日現在、満開だゾイ で、3日前は日中の冷雨も止んだ帰り方々、八重洲口から日本橋丸善と高島屋までのさくら並木をフラフラ 100メートル彊の染井吉野…

数寄者石山政義の時空遊泳その113 春うらら酒盃

確定申告も終ってサイフのなかはスッテンテンさネ 懐の寂しさ紛れってことでは御座ンせんが本日此処に取りいだしたる酒盃二つ 言わずもがなの高麗青磁に古唐津 かたや12世紀後半、一方は16世紀後半ってところ それぞれの時代と好みが如実に反映されてと…

数寄者石山政義の時空遊泳その112 久し振りの酒盃

ここ2週間、仕事忙しくてモー大変 急ぎ案件も二つ重なって、他の仕事が出来やしないのサ 気分転換にゴルフにいけば相変わらずの105台 でもドライバーと2番アイアンが結構切れて気持ちよかったゼ だからゴルフはやめられない いまどき2番、3番アイアン…

数寄者石山政義の時空遊泳その111 花見がすぐそこに・・・・

当山房の裏山を源氏山方面に散策しているとまだまだ梅が咲いているのを見かける嬉しくもあるが、なんとなく違和感もちらつく 気持ちのなかではまた来年かなと整理できてる筈なのに、眼前とパッと咲かれてはこちらが戸惑ってしまうのだ まあ、受容するしかな…

数寄者石山政義の時空遊泳その110 正月茶事

さて、蝋梅は散ったし梅も萎んで正月気分も終ったところで恒例の某古美術商の茶事のはなしをひとつ この老舗、釜を掛けてからもう50年は経つのではないか そう考えると大変なエネルギーときたもんだが、なによりも道具の組合せにはドエラいものがある いく…

数寄者石山政義の時空遊泳その109 新年恒例の居合初抜き

謹んで新年の御挨拶をさせていただきます 今年はアメリカ大統領のトランプ氏が自国をどうしたいのか、 それは世界を何処までかき回すのか、ということになります いずれにしましても大変な1年、いや2年になりそうです さて、恒例でありますところの、当碧…

めっきり冬になっちまって、今年は秋の気配もなにもあったものではなく、季節感のない、とてもつまらない後半と相成りました さて、先月、当碧水舎居合道場にてちょっとしたイベントが催されたので序でに記録させていただきます 遥々ベルギーから6人の西洋…

数寄者石山政義の時空遊泳その102 平成28年居合初抜き その2

さてと、早速平成28年1月3日の初抜き居合いと茶事のおはなしの続きをば! (左写真は元旦の道場飾り半ば) この日は天気も上々、早朝からの拙僧、母屋から道場、茶室への何回もの往復で既にクタクタ 道具の運びから水屋掃除、はたまた道場の花飾りの準備…

数寄者石山政義の時空遊泳その101  平成28年の正月初抜き その1

(写真は剪定された山茶花に囲まれた雲襄亭の蹲) さてと、本題に入る前に大晦日の出来事をひとつ・・・・・ この日は当山、茶室雲襄亭では恒例の行事、一年の感謝と、向う新年への期待を籠めた除夜の鐘撞き そりゃアー、朝から庭師兼大工さんに、ここ2年ほ…

数寄者石山政義の時空遊泳その93 11月の某茶席披露茶事

今年もオっと11月がきてしまった(右下は当碧雲山房から観る11月13日6時半の旭日) ったく、ゴルフも全然上手くならないし、といって軟鉄アイアンはどんどん増えていくしサ おかげさまで拙宅の三畳台目茶室はアイアンと茶道具だらけで寝る場所もない …

数寄者石山政義の時空遊泳その92 特命拝受、9月の茶事は無事終ったのだ

今年の鎌倉での、っていうか拙宅付近の山、っていったほうが良いかもしれないが秋の到来は理想的 なにが、ってゆーと拙僧の天敵である蚊が激減していつもの半ズボンで山内を闊歩していてもヤラれないのです 例年ですとちょっと足元の草をムシってただけで、…

数寄者石山政義の時空遊泳その90 平成26年度某老舗初釜茶事

(写真は当雲襄亭路地の蹲。小鳥、栗鼠、偶に鳶が喉潤しにくる時は結構見応えがある) 今年も恒例の寂び道具屋では日本の五本指に、いや三本指といってもよい美術商の初釜に馳せ参じてきました お日柄もよろしく日曜ということもあり、しめしめと午前は相も…