数寄モノ 石山政義の時空遊泳 その147 ゴルフ場のさくら

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習志野CC 七部咲き枝垂れ桜

さて、小雨の降るなか

平日ってエーのにゴルフを・・・・・

実に不謹慎極まりない、というきもちが纏わりつくのはいつものこと

そーはいってもクライアントとの付き合いなんだからネ

仕事の延長線ってことでシャンシャンシャン

でと、ここは都心に近い習志野CC、キングコース

クラブハウスのスタート地点での枝垂れ桜には小躍りしたもんサ

7分咲きってところだろーか

デッカくはないが待ち望んでた身からすればとても嬉しいものでネ

これからあちゃこちゃのゴルフ場で、はしご酒ならぬ、はしご花見が愉しみだゾイ

そーいえば箱根の長興山の奥地にひっそりと咲く枝垂れ桜はどーなんだろうか

あそこのさくらは見事なもので

 

ものの怪が棲んでるってエーのは、あの桜のことをいうんだろうナ

まあ、あれやこれやと思いを巡らせ、好きな酒杯を忍ばせてサ

行く先々のさくらのもと

はたまたその余韻に任せて酒屋の片隅で一献

ウ~ン、たまらないねエー

 

 

 

 

数寄モノ 石山政義の時空遊泳 その146 満ち足りた形姿 三島徳利 

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三島徳利 李朝初期(16C)


このあいだ、へたゴルフにいってきた

昼、中生ビールやって、止せばいーのに静岡の名酒、臥龍梅冷酒1合飲んで後半に臨んだものだ

そーしたらドライバからアイアンまでが全部右へすっ飛んでいく

いわゆるシャンクってやつ

まあ、出るべくして出たから本人は納得済みのサッ、ノヨイヨイ

ところが後ろのプレー連が、それをヤルたびに「ア~!」「エー!」とか絶叫する

全部で21回、飽きもせずよく叫ぶよナア~っと感心、ってゆーかア~

つらつら思うに、まさかこんな真面目な御方がとか(関係ないか)

こんな場所で出るか?とかサ

ゴルフってーのは、プレーごとに現場と環境が違うから記憶がリセットされる

新たな観賞対象としては新鮮ってことなのだろうか

ものすごく真剣に絶句してるンで、なんかうれしくてとっても愉しかった

まあ、こちとらは、ノ~天気だからサ、ハハッ

前半後半で合計17個のタマを失くしたぞイ

お蔭さまで帰りのバックは軽くてルンルンなのサ

さてと、ハナシは変わってここにアップした写真

古美術家、特に酒器好きならおもわず喉もとが鳴りだし、手も震えだすのではないか

低く、しっかりした垂直高台から横へぐーっと広まった裾回り

そのふっくらとした裾は高麗時代全盛時の美しさを彷彿とさせる

そして肩から首にかけて鋭い流線を描いて一気に絞っていくが

口辺下からは輪花の如くほぼ水平に大きく開く様は確かな技の完成度を感ずる

且つ、口元は反り返り、いわゆる捻りかえしが頗る力強く、器全体の緊張感を醸し出す

これを制作した陶工は裾と口辺とで絶妙なバランスをとったのだろう

 圧巻は徳利全体に表れた陰刻と陽刻の名残である印押白泥技術だ

高麗時代のデザイン技術は無地→陰刻→陽刻→象嵌→印押しへと変化

印押しそのものの技術は当時としては新しく、整然として精密、且つ幾何学的だ

それが李朝に入ると次第に簡略化され、雑になっていく

さて、この徳利

気が利いてるのは高台と首回りの二ヵ所に印花文様を表しているところ

それ以外は簾文様がビッシリ、ってのが嬉しいではないか

日本では桃山時代に輸入された当時からこの文様を三島文様と呼称してる

それにしてこの文様、単純なようだが捉えどころがなく茫洋

その文様は、とてもリズム感があって飽きがこない

これほど大胆な曲線を描けば、ともすると全体が崩れるものだ

が、ギリギリのなかで均整を保ち、なお且つ、優美な徳利に仕上げっている

世の中、そう何本とはないのではないか

 酒容量としては 2合ちょっと、ってところかな

懐石料理での預け徳利、はたまた骨董仲間と談義するにはもってこいのシロモノ

 

 

数寄モノ 石山政義の時空遊泳 その145 春気を感じる画 

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Jiri CHADIMA(ハディマ) チェコスロバキア


鎌倉でも漸く春霞が山河を包みはじめた

朝6時、軒先に出れば眼下に見遣る鎌倉市街、そして鎌倉海岸辺り

薄明りに照らされた白もやが微妙ないろに変化して幻想的な世界を醸し出す

さて、ここに取り上げたる油絵

早朝のモルタヴの河口

薄ピンクの靄が画面全体を覆う

直線的且つ平面的であるが、彼が国立プラハ大学でグラフィックを学んだ所以

しかし、点描(とまではいかないが)と垂らし込みを駆使した柔らかい描法は抒情的で新印象派に近い、とおもう

ところで、東洋には北宗、南宗からの伝統的な米点描法(米法山水)がある

それが日本に渡り、南画として文人墨客のあいだで大流行り

また、浮世絵師でもあった鬼才、北斎、広重等も盛んに描いている

近代では冨岡鉄斎、そして油絵では梅原龍三郎中川一政等が・・・・

その 濃淡、立体、遠近的効果は他の描法とは別もの

画家を目指せんとせば必須の通り道か到達点になるのだろうか

 春とえば、猛浩然の五言絶句の漢詩を思い起こす

春眠不覚暁 処々聞啼鳥

夜来風雨響 花落知多少

漢詩というものはよいものほど単純で無駄がない

尚且つ、直線的、鋭角で歯切れがいい

この詩を諳んじるたびに自然の生業と人間の儚さを感ずる

遥か千年前の詩であるが、蓋し真実 詩!

 

 

数寄モノ 石山政義の時空遊泳 その144 散花と茶事

2月にしてはやけにアったかい

庭の梅が一斉に咲いちまって

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しかし、こんなにナマ暖ったかいンじゃ、桜も開花してしまうのを恐れる

さてと、世間ばなしもこのへんにしておいて

久しぶりに茶の湯のはなしをひとつ

2月初旬に、っとある茶事に招かれた

とはいっても1席13人程度のちょっとした大寄せ

亭主はいわゆる、さび道具屋(古美術茶道具専門)だが関東では3本指に入るほどの目利きだ

曰く、道具屋開業以来の初陣茶事だと

去年暮れから請われての出席強要、イヤとは云えず、まあ、悪い気分はしないがネ

したがって道具組はそこそこ聞いていたし、気張ったモノも出すとか・・・・・

しかし、平日の、仕事もそこそこ切り上げて行った会場では和服オバさん連がワンサカ

部屋への案内や遅し、っとばかりに息巻いてるのはいつもの見飽きた光景だ

そして襟元の崩れた、 締まりのない袴姿のオジサンの案内のもと

茶事は始まったのだった

まずは寄付きから

14畳のなか、席順への思惑がはじまるのだ

連中かき分け、拙僧としても正客だの次客は避けつつも、何故か末客(詰め)と相成ってしまった

マア、仕方ないか、これも亭主を盛り立てる御役目に適えばと観念した次第

茶の湯の世界では寄付きの席順は本席、薄茶席へそのまま踏襲される)

早速、細長く青海苔を塗せたといううぐいす饅頭が・・・

襖の傍らから待ってましたとばかり、饅頭作った京都の主人が出てきた

あれこれとウンチクを並べる

サッパリした味で気に入ったところに、あの喋りは余計なことだ、とおもった

さて、寄付き正面、二間床の間には曽我蕭白の水墨

その下には本席で使用する道具の箱がズラリ

饅頭も食ったことだし、オバさん連に引きずられながらダラダラと本席入り

それでは本席での道具をば

床  一休 梅花に七言絶句 (自画賛、小品、モノはよいと)

花  ときのもの

花入 粉引徳利 (4合は入る 雨漏りもほどほど) 

香合 鳴海織部 はじき (キッチリしたもの)

釜  芦屋 栗口に獅子環付 (霰文もしっかり、栗口、獅子環付も鋭い)

水差 南蛮縄簾 (欲しいナ、でも高さがもう少し)

茶入 大棗 (古いもの、大振り)

茶碗 志野 (亭主自慢のモン)

替  瀬戸黒 (土見せの高台、高台周り、漆黒の釉薬、典型)

替  瀬戸唐津 (見込み深く、チト固いかな)

茶杓 杉木晋斎作 共筒 (過去の某目録にも掲載、代表的)

茶  京都製

道具は彼なりの良いものを揃えて奮発したなア

特に志野茶碗は古格あって緋色も鮮やか、吉兆美術館にある広沢に近い

これが地味な南蛮水差しにピタリ

亭主もサッパリとした手前で末客から一言

「重くもなくサッパリした手前でよかったじゃン」と

お次は大橋茶寮の懐石だが特に云々することもないかナ

まあ、あの茶寮は懐石道具沢山あるから道具出しには事欠かないだろう

それにしても大広間での懐石で特記すべきことが一つ

次々と老若男女の着物連給仕が江戸人形のように沢山出てきたことだ

20人はいたゾイ

続いて薄茶席へ移動でお開きということに

床の間の大徳寺、清巌の横一行はよかった、一文字風帯が本紙を引き締きめてるナ

終わってみれば16時30分だ

事務所へ戻るのもなんだし、何処か駅近の飲み屋にでも入って一杯やることにしよう

 

 

数寄モノ 石山政義の時空遊泳 その142 ゴルフと地震

正月気分もスッ飛んで仕事のヤマに埋まっている
こうなるとその反動でサ
ヘタなゴルフにも埋没したくなるのも人情
早速、鎌倉を6時10分出立
そして茨城は友部駅から送迎バスで15分のスターツ笠間GCへ
かのゴルフ場設計家、井上誠一御自慢の女性の如く優しい反面
随所に落とし穴があるコース
一人予約のルンルン気分で臨んだオープンコンペ
午前中は58のグタグタ
昼食は相変わらずの不味い酸辣湯面にビール、続いてチューハイ
大変良い気分で誓ったOUTの目標は49・・・・・
1番はダボの2番はボギー
3番でテイーグラウンドへ上ったところで周りの雑木が急にザワザワ
続いて「ゴゴゴオー、ズズズッ、グオーッ」と凄まじい音が山中に響き
地面がグラグラと動き出した
こりゃア地震だベサ
山が割れるのではと想像してしまうほどの初めての体験
高校を卒業したての可愛いキャディが耳を塞いで
地震の度にこの音は気持ち悪くて不気味なのです」としゃがんでしまった
(不謹慎だが、なんか色ッぽいなア〜)
2分くらい経っただろうか
南無三八幡大菩薩と唱えて放ったドライバア
悔しくも左へ引っ掛けて林の中へと消えていった
う〜ん、万事休す
しかし、そのあと踏ん張った甲斐あって51の一丁あがり
それにしても山での地震体験
普段は町中でしか体験していないだけに、とても貴重なことではあった
都会では建物が崩れる、モノが落ちてくる、を意識するが
山では地割れ、地滑りが起こることは想像に難しくないことが分かったのだった
ところで上の拙い絵、スターツ笠間での一コマを描いてみました
グリーンまでの距離は100ヤードほどを想定
少し上がってましたので9番アイアンを手に・・・・
何とぞ御高笑下さい

数寄モノ 石山政義の時空遊泳 その141 鎌倉タヌキと正月

さて、本日4日は初仕事、といっても職員は7日から

したがって事務所の年賀状確認にちょっとした書類の整理を
っと、これは口実でネ
阿佐ヶ谷で行きつけの中華料理「孫」の坦々緬喰いが目的なのダ
11時30分に切り上げ、ルンルン気分で10年モノ紹興酒一杯飲みながらの坦々緬
緬は少しチリチリ、野菜(青梗菜か)、ひき肉、独特の汁
そして山椒が絶妙に効いてネ、それはそれは美味しいモノ
は、さておき・・・・・
翌5日の当山房での初抜き、山頂は雲襄亭での茶事もあることだし
「孫」をあとに、イイ気分で鎌倉到着
そして年末掃除の甲斐あって見事に蘇った山房門からの70数余の石段
平石を縦横鋭角に組んだ職人技の冴えを確かめつつ
正月にしては少しく穏やかな邸内をのんびりと登っていると
途中右脇にある歌人与謝野晶子の和歌石碑から何か物陰が動くではないか
気になって立ち止まってると
ヌウ〜、っと出てきた黒っぽい動物
目の周りは黒く、尻尾も黒、胴体は茶黒ってところか
バレたか、ってもんで、うつむき加減に、とってもすまなさそーな態
なんとオー、こりゃ、タヌキだべ!(なぜか茨城ナマりが)
暫し対峙、拙僧もタヌキも絶対に目を逸らさない
隙あらば岩隙間から這い伝わってそーっと逃げようと考えるのだろうか
5秒に一回程度、タヌキの目が泳ぐ
しかし、岩と防御用網で出られる隙間がないのだろうか
心配になってどこか隙間が、なければ土を掘ってあげなければ
と、考えて掘削用の固い折れ木を探して戻ってくると
いない・・・・
物影に隠れたか、はたまた石碑に化けたか
岩は約70度傾斜で高さ3m、防御網は岩に密着しているにナア
ウ〜ン、誠に不思議なひとときではあった

数寄モノ 石山政義の時空遊泳 その140 平成31年の初打ちゴルフ

ここ、鎌倉の元旦はとても暖かい
除夜の鐘突き儀式も終わり、
朝から年賀状の書き込み専念した甲斐あって
二日はその御褒美、ってなわけでゴルフ初打ちに
そーです、熱海を過ぎて長い丹那トンネル抜けると

静岡は函南駅があり、送迎バスに揺られて山道を15分
山頂の真南に面した函南ゴルフ倶楽部は絶景このうえなく
この日も、スコアとは裏腹に
決して他の追随を許さないほど癒されたのでした
勿論、ユッケジャンクッパもサイコーに旨かった
上の写真はティーショットを大きく右へ曲げてね
万事休す、っとおもわず天を仰いだところが
あまりの神々しさにシャッターを・・・・・
メゲてはいけません
必ずや救いの手がどこからともなく現れるのを待って
それは自分自身か、はたまた御慈悲からなのか・・・・・