行政書士石山こと碧雲山人の時空遊泳

拙宅於鎌倉雲壌亭
俗塵を払って(1)
さて、今回より何回かに分けて気の向くままに当職を離れて、本日記のプロフィールでも紹介させていただいておりますところの茶、山、居合、絵画、古美術等の世界を覗き、人間の生き方のひとつでも浮かび上がらせることができればと存じます。
手始めに、本日は茶庭に関して一言、勝手気ままに述べてみたいと思います。小生、若年より長年にわたって構想してきた茶庭をついに完成するにいたりました。
茶室(http://www13.ocn.ne.jp/~chakou/sub1.html)は3畳台目席下座床、躙口(にじりぐち)から庭をみやれば、借景を生かした山居の趣き。こだわったのは、庭に興味ある方なら承知のように庭石です。蹲には本鞍馬を、飛び石には根府川石と延べ段には伊豆六方石を縦に据え、さらに鎌倉を本拠にしている我が山房のこだわりとして、昔からある庭石を利用しました。山にある当山房は植込みが要らず、自然の景観を重視した造りにしました。シダ類は既存、竜の髭を下草に使い、その他、地味な石を敷き詰め、色も鮮やかな青竹で、普通は1メートル10センチ程にしますが80センチの高さで囲い、できるだけ周りとのバランスを考えました。茶室入口躙口(にじりぐち)の靴脱ぎ石の高さと一番、二番石との調整も往復した場合の踏み方を考慮し乍ら、どうにか置いてみましたが、実践では如何様になりますことやら・・・・・。にしても本鞍馬手水鉢は東京から運んで貰い、玄関から茶室まで七段、一段、二段、十七段、五段、三段、二段、七段、最後に八段、合計五十二段を庭師三人で上げていただきましたが、他の石も含め半日がかりでした。石組と茶庭の真行草を念頭に、直線、曲線、石の種類、高さの調整等、深くて実に楽しいですネ。室町時代から始まったとされる枯山水の庭もよいですが、ものによっては少し坊主臭いところがあります。もっと昔日より(日本でいえば奈良時代からかな、寝殿作、回遊式築山式等)時の為政者、公家等は暇さえあれば庭作りをしていたという記録は枚挙に暇ない。これら庭師、石庭師らは所謂、山水河原者と(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BA%AD%E5%B8%AB)呼称され、求めがあれば全国を股にかけていたようです。自由気儘にその時代と作庭環境を敏感に感じ取り活躍していったことでしょう。我々も様々なしがらみの中で生きていますが、たまにはこんな世界に浸ってみるのもよろしいのでは。
石山政義 法務・行政事務所
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