鎌倉碧雲山房は雲襄亭主 石山政義による数寄者の時空遊泳にキラリ57 庭の作庭と鑑賞1

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本日は、久し振りに拙僧が大好きな庭のことなんぞを語りたいと存じます
日本では遠く奈良時代から造られてきた庭ではあるがなんといっても京都は庭のメッカと言っても過言ではなく、しかも奥深いなアーと、つくづくおもったことだ

先日、所要あって京都へ行ってきたが、その折に嵯峨野にある大河内傳次郎山荘を尋ねた
もう三回目の訪問だがこれがまた飽きないのだ。
ご存知のとおり、京都にはありとあらゆる神社仏閣に加え、それらには必ずといってよいほどそこに見合った適切な庭があることは周知の事実
だが、それらの神社仏閣の殆どは時の権力の象徴でもあったわけで、やれ菊だの桐だの、葵だのの御紋章が門前、あるいは建物の内外に敢然と輝いていたし、そのことは宗派に凝った坊主の世界でも同じだったわけだ
したがって、これらの権力を傘に莫大な財力をもとに造られた建物、庭は当然の栄枯盛衰とともに造られては壊され、また造られていたということをおもうと誠にもってすべてのことが諸行無常なことだと想う
さて、同じ庭造りでもそんな俗っぽいことなんぞ微塵もないという、それはそれは粋でおしゃれな庭が冒頭述べた大河内山荘のこと
そう、嵐山は渡月橋の右に位置する、ここ天竜寺の裏、嵯峨野の竹林を歩き、突き当たったところにその山荘はある
大河内、といっても、かの徳川家中枢部に君臨し、それこそ栄枯盛衰を地でいった松平家のことではない
江戸時代の所謂、チャンチャンバラバラってやつで悪いやつらをバサバサ切っていく正義のヒーロー、丹下左善で有名な痛快至極な人生を送った大河内傳次郎(本名大辺 男)のことで、大正から昭和30年代、当時の世間を一世風靡、「姓は丹下、名は左善」という台詞はあまりに有名だった。
片目に縦13センチばかりの大きな傷をもち、左手を懐に入れ、袈裟切り、逆袈裟切り、一文字等と、縦横無尽に悪者をたたっ切る姿はテレビのなかった活劇時代からそれは々格好よかったという
この大河内傳次郎が一方では庭造りの大数寄ものだったことは意外に知られていない
掲載した写真は大河内山荘の兜門を潜って左に展開していく庭の入り口付近の意味深な石組み。
高さ二メートルほどの中尊石をドデカンと直立させ、左右に低い脇尊石を打つという所謂、三尊石組と観た(中尊石の高さからするとあるいは須弥山石組の可能性もある)
実に安定感もあり、しかも庭散策の初っ端だけに、このインパクトは大きく、おそらくは丹下左善、はたまた伝次郎が厳かな御出迎えってところだろうか、などと勝手に想像している
小高い山をそのまま生かしつつ全体としては枯山水庭を基調とし、枯滝石組が三つ程、特に庭の中心に配置した滝石組は遠景山からの滝を連想させるという凝った趣向だ
嵐山の山並みと桂川を借景にダイナミックで品性があり、しかも完成度が高い、個人としての庭では他の追随を許さないものがあるのではないか
ところでこの山荘では茶屋があり、そこでは抹茶を点ててくれる。
散策し終わって一服喫っし、(不味い抹茶だ、もっといいもン使えよなアー、ったく)などとブッついていたときに、横のほうで一組の女性のうちの小奇麗な人が言っていた言葉を思い出した
「本当に来てよかったわ、でも両親にも観せたかったな。京都の借景を見事に生かした、こんなに品のある庭があったなんて、どんなに喜ぶか」
そして春のあおぞらに映えた庭を仰ぎながら「でも、六時間かけてでは両親には辛いからもう無理かもしれない・・・」と呟いていたことを
傍らでこの重い呟きを聞いていた拙僧は、このような渋い庭を理解出来る女性の御両親のことをふと想像してみた。
それにしても目の前は春なのになんとなく寂々とした晩秋を想ったことだった
そして諸行無常という言葉が過ぎった瞬間でもあった
さて、話は戻るがこのような借景を利用した庭形式で拙僧の脳裏にパッと浮かんだのが箱根美術館の庭(個人所有ではないが庭として共通点あるのでここに挙げた)
やはり箱根の山並みを背景に滝石を組み合わせていたが、現実に滝水が流れており、枯滝石組のように受容する側にとっての想像することの愉しみに欠いていた。ここまでくると好みになってしまうのだが・・・・
ここの場合は周りの山が接近していることを考え、全体としてはなだらかな築山形式のなかで三尊石を中心に、須弥山石組を庭入り口付近に据付け、低い二尊石組を不規則に組み合わせていた
ただ、山中であるが故に石の組み方によっては閉塞感がでてしまうという危険があることをここの山水河原者はキチンと弁え、空間を意識して石組みは少なかった
むしろ真行草の延段を中心に、三連、五連の飛石の連続使用が頗る効果的で、全体としては大らかな動きがあり、西芳寺を想わせるようなひんやりとした苔がビッシリと生えた、素直な庭であったかと記憶している
それにつけても大河内山荘。時の権力と隔絶した、市井の人間として正々堂々とただ只管、脇目もくれず俳優と山水河原者としての世界に耽溺しつつ人生64年を全うした粋人として拙僧としても共鳴すること多々あるによってここに掲載した次第

今後、当職の聖職である行政書士としてのキラリ日記を挟み乍ら茶の湯、庭、山行、居合、古美術、そして酒等と思うが侭につづっていきたいとおもいますので楽しみにしていてください。

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