碧雲山房は雲襄亭主石山政義の時空遊泳にキラリ46

数寄者 碧雲山房主人 石山政義の山シリーズ 蓮華岳その4(その3はこちらから
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針ノ木大雪渓を登る
龍安寺石庭と似て非なるものだが自然と作為の別に過ぎない。汝、芸術を目論見んとせば自然と対峙し、わが身を失するに如くは無し。とどのつまり荘子の世界、相い通じ合うものがあるのだろう。
ともかくこの時期は雪渓独特のガス(霧)が発生し、距離感が掴みにくいがルートはわかりやすい

本日は、久し振りに関東では雨が降り、生あるものの全てが潤い、その恵みに感謝していることであろうか。
では、早急に蓮華岳の最終章を、といきたいところですが、一杯呑んでるからなアー、終らないかも・・・・・
さて、なんだかんだとやりながら針ノ木雪渓を登り始めた拙僧、確か20年前に逆コースを辿ったときのことが蘇った。
あの日の山行はひどかったの一語に尽きた。唐松岳から始まった三泊四日の単独行、鹿島槍を詰めて、爺が岳、赤沢岳まできたところで身の毛もよだつ雷鳴とともに青赤黄閃光と稲妻が上から下から斜めからのたうちまわって、それはまさに地獄絵図であったなア。(恐怖の山シリーズブログあり
真っ黒な雲間から「カッ!」っと光った瞬間、「ヒユーン、キイーン、バリバリバリイー!バーン、ドッカーン!」っと、それは物凄かったア〜。
ほんとに生きた心地がしなかった。転げ落ちるように低い方へと避難したものの、アーいう場面では、もう運を天に任せるしかないのだ。
もう、何回経験したことか、穂高八ヶ岳、唐松、鳳凰三山北岳、まだあったなあ、ホントーに怖いものだったとしみじみ回想。
まあ、大沢小屋のあんちゃんにはあんなこと言ったものの、やはり雷鳴には注意を払わなくてはなるまいて。
雪渓をやり始めて1時間、何事もなく着々と高さを稼いでいく。アイゼンは不用であるがあったほうが確かに歩きやすい、が二人とも持ち合わせておらず、先行する彼は結構、足運びもしっかりして歩行のコツもわかっているようだ。
それなりの山行経験がありそうだな、ただ、雪山経験はあまりない、アイゼンなしでの登山靴の利用方法にぎこちなさがあるのを拙僧は見逃さなかった。
後から「ちょいとアンちゃん、その蹴りだと確保出来ないヨ、もっと水平にガッツリやんなきゃナ、一発でダメならもう一発だゼ、こんな風にな!」っと拙僧が実践してみせたものだ。
やがて、雪渓は緩やかなカーブを描いて左へと我々を導いていく。あと一時間で雪渓は終るな、しかし天候はあまりよろしくなく、ガスが上から下へスウーっと下ってくるのを観察してると、こりゃ雨がくるか・・・・・急がねば・・・
ここの地形の特徴は白馬のなだらかなそれと違って、いきなり傾斜からはじまるのが辛いが、周りの山、崖も低く、したがって圧迫感がないのがいい。
このことは崖崩れ、落石等がないということにも通じ、精神的にも楽だ。
案の定、雨が降り、そして遠くからは雷鳴が聞こえだす。上空を見遣るとわずかに光った。
1、2・・・8、ゴロゴロ・・・・と、その薄気味悪い音はそのまま厚い灰色の雲中に消えていく。
まずは心配ないだろう、とか考えながら先行を気遣ってると、偶さか屋はのん気なもんで「あれれ、さっきの音は飛行機ですかイ、ヘリですかねエ、ところでいまどの辺ですウ〜、結構調子いいなア」っときたもんだから拙僧は軽く受けて「ハハッ、ところで一本とりますかねエ、こんな傾斜キツい雪渓じゃあ休みようがないがネエ」と彼に判断を委ねた。
ガスがかかってあまり表情が見えないが、だいぶ顔が紅潮しているようだ。そしてはっきりした口調で「いえ、いきましょう!この雪渓をヤッつけてしまいましょうヤ、いやホント、調子いいなア〜、よお〜し!」と、拙僧直伝の蹴りを入れながら「ザッ、ザ、ガッ!」と夏雪独特の硬鈍い音を響かせ、そそくさと登っていく。
しかし真面目だが変わったヤツだなア、一体何処の人間なんだろーか、そーいえば聞いてなかったな、まあ、針ノ木小屋でじっくり身の上ばなしでもしてみようか。う〜ん不思議な男ではある。
雪渓の傾斜はきついがほぼ一定となり、300メートル先左には例の牛スジが丘を象徴する岩が確認できる。
幸い、雷鳴は止み、雨も小雨となった。時計を見ると4時ちょっと過ぎだ。あと1時間・・・だな、とガスで覗うことができない針ノ木岳の稜線を睨む。
自然と拙僧がリードをとり、流石の彼も先程から、やや遅れ勝ちに息もゼエーゼエ〜だ。拙僧は上からこう言った「オーイ、雪渓は終ったゼ、あと1時間ちょい、だな!」と言って拙僧はザックを下ろして1分ほど休憩して再び登りはじめたのであった。
やっとのおもいで着いた頂上ではあったがガスが強く景色は望むべくもなく、まずは小屋で宿泊の予約を、ということで、もっそりした親父さんに聞くと「どっからっですかい、え?針からで。アー、大沢小屋から聞いてまッセー。しかし、困ったもんだア〜、ウ〜、何処へ入れ込もーかエ〜、なアー」と、図を前にしてまるでパズルがなんかみたいに黒い札を弄ってるのをイラッと眺めてると突然、後方のほうガ騒がしい。
ガタ、ガラガラッ、ドサドサッと人の気配、続けて「あれ〜、やっと着いたア〜疲れたア〜、すいまっせエ〜ン、泊れるかしらア〜、ゴホッ」とか言ながらザックを下ろす音がするンで振り向くと、おばさん二人がニタア〜、っと笑ってるではないか。
ヤバイ、もししたらこの二人予約してないンじゃ〜、だとしたら部屋争いかなア〜、まてよ、まさか一緒ってことないよなア、とか危機感を持って亭主のパズルを見守っていると、彼はアタマをゴシりながら板場へ行き、何やら従業員と話し込んで、みんな神妙な顔つきだし、なんかヤだなあ〜・・・・
顰め面して会計場に戻った彼はここに至っては致し方ないってナ命令口調でこう言ってきた「あんた方四人、そこ右曲がって突き当たりトイレ右、干し場を渡って階段上がりの左奥だヨ、仕方ないねエ」と突き放しの態。
続けて「食事は一番最後だよ、七時だぞオ〜、朝食は6時前後で順番だヨ、ではたのんます、一人○△千円です、って、いいですかイ」っとあくまで仏頂面ってのが気に食わない。
確かに予約してないのは事実だし、こんな時間にのこのこ登ってきたのも手前の責任だ、が、そんな態度はネーではないか、このカボチャあたまの黒豚まん顔がア〜、と怒り心頭。が、ここはやはり下界では冷静沈着で通ってる拙僧のこと、ググっと我慢。
そしてニコっと造り笑いでこう言った「オオー、ありがたい、この際何処でもいいよネ、それじゃ皆さん、今日はひとつお手柔らかに御願いしますねエ〜」っと他の三人、特に降って湧いた如くのおばさん二人をしみじみと眺める。
一人はスタイルコロコロ、ニコニコ丸顔の口紅なぜかベッタリ濡れ、いま一人、とくれば細目にアイライン塗り塗り、汗と雨で脆くも崩れて本人気付かぬの風、というか術。
動物でいえばタヌキとキツネってところサ。
ウ〜ン!今晩はせいぜい化かされないよう気をつけねば・・・オ〜、南無三、早いとこ、酒カっくらって寝るが勝ちだな、っと算段しながら足取り重く魔の部屋に向かっていったのであった。
つづく
いかがでしたか、茶の湯、居合、山に古美術という数寄者の世界は。今後、当職の聖職である行政書士としてのキラリ日記を挟み乍ら思うが侭につづっていきたいとおもいますので楽しみにしていてください。

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