めっきり冬になっちまって、今年は秋の気配もなにもあったものではなく、季節感のない、とてもつまらない後半と相成りました
さて、先月、当碧水舎居合道場にてちょっとしたイベントが催されたので序でに記録させていただきます
遥々ベルギーから6人の西洋武者が来られました
そして碧水舎にて居合演武5本を披露
このうちの御一人は前日の日本美術倶楽部での刀剣市にて購入した拵え付きの古刀(室町時代)を早速使用・・・・・そりゃあ、本人も神妙でしたねエ
勿論、当日本居合連盟の重臣の面々も淡々とした業を披露・・・・・だったとおもいます(拙僧は母屋と雲襄亭を奔走中で立ち会えず)
後、当山頂にある雲襄亭にて拙僧亭主のもと、酒宴と薄茶一服を馳走させていただきまして御座います
まずはベルギーの頭領には、能の「三番叟」を荘厳に舞っている姿を鮮やかに描いた一幅(土佐光芳画)をプレゼント
彼は京都で能の稽古をしており、先日も直面(ひためん)で、曲は忘れましたが声高らかな謡曲に任せて歯切れよく舞っておりました
この躍動感ある彩色豊な絵にご本人も大満喫の御様子・・・・ウンウン!
また、宴の最高潮のところでベルギー人の方々にも薄茶の手ほどきをして即行茶を点てていただきまして、それはそれは随分実りある1日ではなかったかと内心ほくそ笑んでおります
午後の3時にはお開き、山頂から眼下に見遣る鎌倉の対岸の山々と街並みは午後のやわらかな日差しを浴び、たとえ小さな都であっても歴史の重さを簸たと感じる一瞬であったかと
皆さんも暖かい木漏れ日に射されながら和やかなお顔
いやいやまことに穏やかな1日でした
当日の取り合わせは以下のとおり
碧水舎道場取り合せ             

床   「真空」 神月徹宗 揮毫(妙心寺派)
花入れ 古信楽
花   芒
芒は朝一番に鎌倉の裏山辺りを随分歩き回ってやっとこサ手に入った代物で、10本ほどぶち込んでみました・・・





雲襄亭取り合せ
床   枯れ山水 雲谷等顔筆 桃山時代
 後座 富士山の絵      昭和時代
器   八寸 万歴赤絵    明時代
    同  李朝白磁    李朝時代
    同  魯山人     昭和時代
酒器  徳利 祥瑞      明時代
釜   古天妙 分銅手    室町時代
水差し 信楽 一重口     室町時代
薄器  黒棗 七代宗哲作   江戸時代
同替え 独楽 蒔絵      江戸時代
茶杓     片桐宗猿作   江戸時代
茶碗  織部黒        桃山時代
同   黄伊羅保       李朝時代
菓子  薄皮饅頭     鎌倉長島屋製
 同  切り山椒紅白餅  同
以上