行政書士 石山政義による数寄な時空遊泳にキラリ 恐怖の山シリーズ第8弾その4

富士山厳冬期登攀恐怖の山シリーズ第8弾その4(その3はこちら)

於当山鎌倉碧雲山房 毎年この時期、ここ鎌倉の海シーズンも盛りを過ぎ、拙僧が寝床としている三畳台目茶室の南西の窓を15センチも開けて寝たぶんには風をひいてしまうほどの冷気が山中から侵入してくる。こうなると寝具の上は薄い綿から軽い毛布に衣替えということに・・・さて、夏も終わりかな、と想う時期になると咲き出す、やや、濃いめの紫色を放つ、やまほととぎすの花 門を入り、階段をいくつか詰めると延べ壇があり、その右に枝垂れ桜がある。そのもとに一群、そして岐れ路を左に曲がり山頂の雲襄亭茶室にいく石段脇と、その先の中庭にもそれらの小群を確認できる。
夏も、うだる暑さで辟易の昨今、なのに仕事、仕事で休みも満足に取れず、その間、やっとこサ山へ、そう、白馬大池から白馬、祖母谷温泉(ババタニ)へと三泊であたふたと帰ってくれば当職の事務員からはあれだのこれだのと言われ、神奈川県庁、東京都庁、埼玉県庁、果ては北海道だのと汗かきかき奔走する拙僧であります。
だからといって、この恐怖の山シリーズをサボることも律儀な性格上からすれば到底許されることではなく、周りからもつつかれ、あるいは、もしやかしやと登場人物の彼が拝読していたらば、その克明さとリアルさにいたたまれず?はやいとこ続きを見せなければ俺の面目がないなぞと叱責を喰らいそうだなとか妄想しきりな拙僧はわけのわからぬくだを巻きながら夜な夜なバックライトが点いた、消えちまったとかで壊れそうなノートPCをピチパパやって漸く続きということに相なった次第。
では、早速いきますから。
8合目から滑落した彼は、危うく難を逃れ、再び登攀態勢にはいっていった。
もう10時を回ろうとしており、11時半には極められるだろうかと不安があったものの、我々は歩を進めていったものだ。ただ、いままでのような登攀とは違い、ゆっくりと、彼の動きを確認しながらというこに加え、傾斜もキツく登攀時間も倍以上掛かっている。
そして9合目まできたのだろうか、相変わらず吹雪きは止まず、視界は悪くなる一方だ。30分経った・・・小休止だな。ピッケルを突き刺し、後方から上がってくる彼の姿をジッと見守る。拙僧との距離は僅か5メートル、しかもルートはハッキリしているのに迷いがあり、アイゼンの打ち込みは弱く全体の動きも硬くて鈍いのは彼に戦いの意志が喪失しているとみていい。だめか・・・・なあ・・・・・
彼を待つあいだは辛く、風雪は強く、特に雪は硬いせいか、ヤッケにあたる独特の響きは痛く、そして哀しい。
やっと這い上がってきた彼に拙僧は「オイ、どうなんだ、たぶんこの辺りは9合目を少し超えたところだろう、このまま登頂するにはあと1時間20分ほどだとおもう・・・が、いけるのか」彼は黙って下を向いている。続けて「もう10時半だ、これからつめても12時を回るんじゃないか、おまえ次第なのだがどうだろう、俺はもう登攀にはこだわってないぞ」っと、彼に任せた格好だ。
黙って聞いてる彼のヤッケに雪が積もりだし、ゼイゼイ言いながら精一杯に払いのけながら険しい表情でこう言ってきた「イシさんっ、すまないが、もう俺はいけない、怖いのだ!なにをするにも息が切れ、さっきの滑落の恐怖が付きまとっているんだ。降りよう、イシさんがいくなら行ってくれ、だが俺は・・・降ろしてくれ、たのむ!」
「・・・・・」拙僧は再び、あのわずか200メートル先の頂上を睨みつけ、そして灰色に染まった不気味な天を仰いだものだ。そしてこう呟いた「万事休す!あいつが危ない、しかもタイムリミットだな、下るしかない、よおし!」っと、判断すれば早いにこしたことはない、即、彼に「わかった、下ろう、もう、上は追うまい、降りよう」
続けて「いいか、撤退は攻撃と同じくらい、いや、それ以上に綺麗に引かねばならんし、おもわぬ事故が有るとも限らぬから、急ぐなよ!絶対にアイゼンを足に引っ掛けるなよ!」と振ると「オウ、わかったヨ、帰りは大丈夫だ!」
っと、少し弾んだ返事に、よほど辛かったのだろうな、瞬間ではあったが死と直面したわけで、まあ無理からぬことだと納得したものだ。
我々は、その場でチョコと水を飲み、気を引き締め、踵を返して降りのルートをとる。拙僧はもう一度吹雪きで見えぬ頂上を拝みながら、またこれるかなあ、無理だろうか・・・・仕方がないよなあ・・・・などと、この山行のために3ヶ月前から計画し、それぞれの仕事を調整しながらのことであった筈、エ〜イ、なにもかもオサラバだ!
一新、今度は彼をヘッドにルート選択を極めていくのが心理的にも効果的であり、彼を管理するためにもむしろ当然。
傾斜はキツイがどこか安心感があり、アイゼンとピッケルを利かしながら我々は順調に大股で降りていく。
だが、雪は強く、雪煙を巻き上げながら行く手を遮り、やがてこれがブリザートに変っていったのであった。
なんてことだ、時計は12時半をまわっている。
ここは、たぶん七合目か六合目ではなのか、視界が利かず地形もさることながら小屋も確認出来ず、我々のもと来た足跡も消え、方角に対する正確性を示す材料が見当たらず、さらに一時間後の2時には我々が何処にいるのかわからず、完全に方向を見失ってしまうことになるのだった。
それは、あの自殺の名所でも有名な一回迷ったら、決して出て来れないという樹林帯、そう、青木ケ原への地獄の道へと凱旋することに・・・・・
つづく

いかがでしたか、今後、当職の聖職である行政書士としてのキラリ日記を挟み乍ら思うが侭につづっていきたいとおもいますので楽しみにしていてください。

では、また。

石山政義 法務・行政事務所

所長 石山政義 

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