鎌倉碧雲山房は雲襄亭主 石山政義による数寄者の時空遊泳にキラリ60 庭とその鑑賞その4

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先日、居合の関係で京都行きついでに仁和寺へ立ち寄った。
小雨降りしきるなか、そこは桜がまだ残っているという居合仲間に誘われるまま正門から入寺してみると本殿右側にはいくつかの寺社屋根瓦の向うに観える五重塔がなんともカッコいいなア、と、嘆息したところまではよかった
広い境内を仁王門目指してゆっくりと進んでいると左側に人だかりができており、例の桜だな、ってことで覗き込んだところの「御室桜」ってやつが凄かったのだ
なにが凄いかって、その刺々しいくらいの色と大凡直径五センチの中に単衣の花弁がこれでもかってな具合に四つも五つも密集しており、それが一本の木となると、それは気味のいいものではなかった。
昔日から桜といえば輪郭も鋭い五弁の花がパッと咲いてはサッと散るのが相場だし、そこが鑑賞上の重要なところなのだ
まあ、これは主観だから人それぞれ、といってしまえばそれまでなの話、にしても近代、これを名所の一つしとして挙げているのだから一体、日本人の美意識はどこかへ吹っ飛んでしまったのだろうか
普段、私は鎌倉の山桜だの染井吉野だの枝垂桜の淡い白、はたまたわずかな緑、ピンク色の単衣を見慣れてるせいか気持ちが悪くなり、一瞥して本堂へ向かったものだった。
そういえば大河内山荘。たぶん桜は終っていることだろうが、たしか門を入り、2メートルの春日燈籠を右に見遣りながらの砂利道を東屋茶屋へと向かう50坪ほどの庭には枝垂桜があった
それと兜門を潜った先の母屋辺りにも何本かの桜があったかと記憶しているが、例え散っていようともあの山荘のこと、美しかったに違いない
その散り桜を踏みしめながら、よほど吟味された石段に、真行草を駆使した延壇、そして間を置いての砂利石とで敷き詰められている回遊式庭園を周ったほうがどれほどよかったことか
さてと、箱根美術館の庭。(その3はこちらから
ここの創立者、かつては琳派に傾倒し、絵画から陶磁器までと秀逸品を収集したというところに彼の庭に対する好みがよく反映されている。
もともと大和絵から始まっているというこの琳派のはじまりは俵屋宗達ということになっているが、対象を単純化し、たらしこみ技法を中心として豪華な色彩と材料を駆使し、光琳、乾山、抱一等々と一世風靡した時代があった。
そのことを念頭にこの美術館庭を振り返ってみよう
先に述べた楓の処理もそうだが山型の一石を深く打って安定させ、その周りに萩だの何種類かの季節の花木を植栽するという表現形式は琳派にはよくある
そして長く連続した延壇とこんもりとした築山形式は曲線美豊かで華麗であるものの極めて単純で、しかも平面的なところは正に琳派の真骨頂(MOA美術館 紅白梅図 五島美術館紅葉流水図
このことは、楼閣山水、禅機図、道釈人物を中心的対象物とした室町水墨画とその流れを汲んだ同じ時代の狩野派、そして文人墨客に流行ったところの南画等の世界とは断じた一線を画する
果たしてここの創立者狩野派、南画系絵画を好んだか否かはコレクションを観ていけばわかることだろうが少なくとも彼の中心的コレクションではなかったのではないか
しかし、このように考えてみると、私にはこの箱根美術館の地割りから庭造りに琳派の描法と表現方法がそのまま採用されているように思えてならない
そしてこのことを踏まえたうえでの庭造りの構想と指導を実践したところに創立者の稀有さがあった
それはもしかしたら彼の描きたかった理想の世界であると同時に思想の一表現だったのかも知れないし、そういう点では彼の面目躍如といったところか
かって、鎌倉時代において禅僧として尊崇され、また作庭家として、西芳寺等のいくつかの庭を手懸けた夢窓国師の言葉が蘇った
曰く「山水に得失ナシ、得失ハ人ノ心ニアリ」とは誠に以って云い得て妙であった
さて、そんなことに想い廻らしながらの新緑の光射す大自然のなかを時空遊泳するのもこれまた妙なるものがあり、庭を観ることの、はたまた語ることの愉しさを本日もつくづくと実感したのであった
いかがでしたか。今後、当職の聖職である行政書士としてのキラリ日記を挟み乍ら茶の湯、庭、山行、居合、古美術、そして酒等と思うが侭につづっていきたいとおもいますので楽しみにしていてください。

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