数寄モノ語り その158 現世と静寂

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石段と緑の混然一体、三畳台目茶室への通い路


 

昨今の事態、にも関わらず

相も変わらずせっせかと鎌倉から東京くんだりまでしている今日この頃

職種柄致し方ないとは云うものの

やはり精神的、肉体的には普段とは違うし

プレッシャーも掛かるのだ

友人、はたまた仕事、趣味人との愉しみな酒宴も

お互い、ついつい遠慮がちになっちまってネ

まあ、通い付けの飲み屋も休みになってるし

結局は駅構内でビール、クイ~!

そして電車中で日本酒をチビリと・・・・

残りは拙宅で独酌ということに相成り候

早くに収まって欲しいというものだが

こればっかりは天のみぞ知る、かな

さて、ここにとり上げるたる写真

門からの長い石段を曲がって

枯れた三畳台目躙り口を目指す最後の八段

清楚な沙羅(シャラ)花がそのまわりを埋め尽くし

山裾から斜めに鋭く伸びた新緑も鮮やかな楓が健やかな微風になびく

真にいまの時節であればこその風景

清貧陋巷者にとっては誠に適った理想郷ではある