■ - 数寄モノ語り

朝寝坊、７時半といったとこでしょうか・・・・・徹夜も手伝って旭日が実に眩しい
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
新年を迎えましたが今年は如何様な年になることか、予測が　難しいと存じます。拙僧の年賀状にも記しましたが前半はまず、その回復は望めないのではないでしょうか。三月決算の会社が多いなかで減益と同時に配当金も激減は必須ですし、四半期決算予想も同様に低く予想されることでしょう。
と、真剣なことはこれくらいにしてと。暮れから今日は１月３日、上天気この上なく、ここ鎌倉市は碧雲山房での生活はすこぶる快適だ、といふより自然で質素なものだ。
夜は、山頂を過ぎる風と木枯らし以外は、なにひとつ音はしない、たまにカラスが思い出したように啼く。
人一人としていない、山房内にある雲襄庵からは東西南北遮るものはなく、木々の間から北東方向に鎌倉の峰々、東南には鎌倉海岸を、そして南西には鎌倉山と源氏山を遠望でき、眼下には鎌倉中心街の町並みを見下ろすことができる。
いったいにここは標高１５０メートルはあるのだろうか。などと、とりとめのないことをのんびりと考えてみるのだが、眼前の自然景がそんな雑念を払拭し、自然と個が一体化するのにそんな余分な知識は不要だってことだ。
大晦日と同時に主だった寺から響き渡る除夜の鐘と一緒に拙僧宅山房内の鐘楼も、この日ばかりは封印を解く。鐘の高さ１メートル８０センチ、幅１メートル２０センチ。
過去の一年、いや二年、三年よおさらば、来る年よ幸あれっ、とばかりにグワオア〜ン、と凄まじい音が碧雲山房の雲襄庵から鎌倉市内に響き渡るのだ。オー、エ〜イ！響けよ、そして人々の身と心の全てを浄化し、苦界を去らし、あらたなる年がはじまるのだア〜、とばかりに乾坤一擲、気合を入れて１０８回はとても辛いので○をとって１８回撞いたものだ。勿論、大事な間合いと序破急は長年茶の湯、居合で会得してるつもり。
にしても、今年の除夜の１０８回の鐘よ汝を如何せん、って、一度でも完撞するには誰か人手が欲しいところなのだが・・・・・。