碧雲山房は雲襄庵主 石山政義の時空遊泳 鎌倉の四季19

数寄者 石山政義の洞庭秋月亭における茶の湯(その1)
10月にもなると、ここ鎌倉も秋の気配がひたひたと、そう、天地が繰りなす自然のリズとともに確実にやってくる。

鎌倉は於当山鎌倉碧雲山房 2009年初秋、早朝の旭日。対岸の山並みも薄茶色に移ろっていく。
前回ブログでも述べたが、ここ当山鎌倉碧雲山房の山一帯は7割が常緑樹なのだが、そのうちの2割弱はなんと冬柏(椿)、のこりの3割は、楓、もみじ、桜、梅、雑木等。
ところでこの冬柏、一箇所に群生しているのではなく山全体に点在してるのだから愉しいのだ。
なにが愉しいかって、この冬柏が秋冬になると常緑樹、落葉樹の隙間と淋しさをうめるようにつつましやかに、しかし力強く咲き始めるのだ。当山のそれは全て白なのだが一本の木から何十輪と咲くのではなく3、4輪開花しては、2、3日経って観るとまた別の箇所から咲いているという所謂、時間差観賞とでもいおうか、これの繰り返しを山頂までの2つの道のいたるところで実観でき、嬉しいことこのうえない。
そういえば絵画、特に洋画におけるところの静物画には、バラだの椿だのがよく題材として採用されるが、上述のような理由もあるのかもしれないし、しかも輪郭も明らかであることに加えて青い葉とのコントラストも重なり、花としてはわかりやすく、なるほど、作家自身を投影するのには格好の花なのかもしれないと、素人ながらふと想った次第であった。

さてと、ここ数回は山シリーズ、そして公正証書に関する仕事ブログを掲載してきたんで、ここはひとつ久しぶりに拙僧が得意の茶の湯と懐石、そしてこれらを堪能するのにはなくてはならぬ古美術の世界に耽溺してみたいと存じますのでで宜しく御願いしますね、へへッ!
でと、今年も早いもので年末まであと3ヶ月とちょっとですか・・・去年の同じ季節にも師走茶事のブログを掲載し、本日も師走に向け、過去における拙僧が亭主の茶事のうちから楽しくも妙なるものをピックアップして、って、勿論、リアルにそしてダイナミズムに語ってみたいと存じます。
それは平成15年の師走茶事の記録であります。
当時の記録を紐解くと、この日のメンバーは5人、正客は初めての方ながら遠州流大物、大悟想隣氏、次客には前回に登場した関東の大金持ち財持有閑氏、三客は、一年のうち海外生活が半分以上という現役バリバリの社長数寄者である怜悧透徹氏、四客には前回登場した有難屋無頼庵主人、そして詰めには怜悧氏の奥方、という構成。
ところで今回の正客、これがまた呑んベいながら茶の湯には造詣が深く、拙僧も一目置く、茶家で生まれ育った茶人で人物としても頗る豊穣なものをもっており、それを見込んで御招待申し上げた次第。
茶席ではいつも阿々大笑、列席の方々を楽しませ、常に品性を保ちながら席を盛り上げるところなぞは流石、といったところ。
続いて次客はやはり前回も登場していただいた財持有閑氏。かの御仁、正客と同じく遠州流の嗜みがあり、自身の茶会のために大正名器巻所載道具を入手したという勇気と財力を兼ねた御大尽だ。
三客は、というと、これまた半端な茶道具は一切買わないから自ずと充実したものを蔵することは当然で、所謂、茶道具とうよりはもう少し広く古美術の世界では垂涎の的といわれる古筆切れを3種類もコレクションしているから押して知るべし。
そして四客の有難屋無頼庵氏、先般、三客一亭にての茶事に招かれ、畏れ多くも正客という名誉をいただき、そのときの主茶碗がなんと、古今より茶碗の王様といわれている井戸茶碗がでたからたまげたものだ。
いつもひげをたくわえ、腰も低く、どこかつかみどころのない亡羊とした方なだけに、いや、楽しい意というより頼もしい茶事ではあった。
最後に茶事の進捗状況を常に把握、且つ、亭主、連客、茶室、水屋に対する気遣いも怠ってはならないというこの後詰役には紅一点、三客の奥方であり茶人でもある美笑庵。いつも笑みを絶やさず鑑識眼も女性ながら鋭く、御主人の怜悧氏を茶の世界に引っ張り込んだという女傑でもある。
そして厨房における懐石料理は知恵者茶友人、築山庭前氏、水屋と庭の管理はやはり前回同様、美術商の老舗、くらさび屋の土方歳三と呼ばれている切れ者苔寺山水氏という黄金コンビ。
さてもさても、道具だの茶事だの果ては味だのにも恐ろしく場慣れしているつわもの五人が出揃ったところで、いよいよ第二回師走茶事は始まり、亭主である拙僧との丁々発止が繰り広げられたのであった。
つづく

いかがでしたか、茶の湯と数寄者の世界は。今後、当職の聖職である行政書士としてのキラリ日記を挟み乍ら思うが侭につづっていきたいとおもいますので楽しみにしていてください。

石山政義 法務・行政事務所

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