鎌倉碧雲山房は雲襄亭主 行政書士 石山政義による数寄者の時空遊泳42

雲襄亭主石山政義の時空遊泳にキラリ42
鎌倉碧雲山房主人 石山碧雲の時空遊泳 偏屈堂の巻その3(その2はこちらから
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居合 鎌倉市は鎌倉碧水舎道場にて塾生養成中(http://ishiyama-office.com/iai.html
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於 当山鎌倉碧雲山房 母屋右土手に咲く(藪茗荷)ヤブミョウガ 
やや大きめな白い気泡が茎に引き寄せられるような態。
ボール状に咲く白い花はいかにも湿度を好みそうで、其処此処に群生する。
種類は違うがちょっとまえまで咲いてた同じ白い花、ドクダミが終ったばかりだから涼しげという点ではその代役を充分果たしているといえる。

さてと、鎌倉は梅雨もあがり、蒼い空がどこまでも高く、真夏の到来を告げている。
ついでに鎌倉における夏の観光客の行動パターンをひとつ。
ここで降りる客の80パーセントは南へ、即ち、海を目指す。
降車のピーク時間は10時から11時といったところか。年齢層でいえば40代まで、しかし、子連れで来る親を入れればギリギリ50歳くらいまでかなと観ている・・・
残りの20パーセント、即ち50代以上男女の方々は、逆に北東西を目指す。そう、神社仏閣と緑豊かな山がある方向だ。
で、その南へ々と南下する輩のその日のスケジュールは、というと、鎌倉の駅を降りたら脇見も振らずに真っ直ぐにひたすら海へ向かう。
それはそれは長い列が連なり、海へ通じる真っ直ぐな大通りの歩道は片側通行かと思うくらいで、さながら鶴岡八幡さんの初詣と遜色がないのではないか。
いづれの顔をみてもご機嫌よろしく、そして色とりどりの服装が交わり、鎌倉の景色は一変する。
おそらくは明治頃からなのだろうか、これらの風物の繰返しは大凡12時くらいまで連綿と続く。
鎌倉駅からだらだらと15分も歩けば、これまた車でゴチャ煮の海岸道路が見え、その向うには眩しく、そして広い海原が目に飛び込んでくる。
ところで、この、ゆるやかな弓状になった海岸は遠い昔日から枯渇することのない滑川(なめりがわ)を境に由比ガ浜海岸が大きく陣取り、その右には稲瀬川を挟み、かって鎌倉幕府滅亡への先駆けを見事に達成した新田義貞が自らの宝刀を海へ奉納したという稲村が崎を境にした坂下海岸。
そして左側は逗子のトンネルと相模湾に伸びる岩稜を限界とした材木座海岸だ。
この材木座海岸鎌倉時代に中国(南宗、元、明時代)と朝鮮半島(高麗時代)との間で貿易が行われた当時の港として結構栄えた。
特に当時、流行った青磁陶磁器が盛んに輸入されたところでも有名。
実はこの海岸には貿易船の座礁等によって放置され、あるいは捨てられた龍泉窯青磁、高麗青磁の破片が波に寄せられ、いまだに出てくるのだ。
まさか!と思っている方は是非、早朝に材木座海岸の波打ち際を足元を確認しつつゆっくりと歩いてみるとよい。
但し、余分な作業、例えば体操だの、景色を愛でるだのは一切禁物。
ジッと、ひたすら下を向いて神経を集中しなければならない、そう、ゆっくりゆっくりとね。150メートルから200メートルの距離を約30分ほどの工程か。
キラリとした青磁破片を万が一見つけた暁にはそれは々700年前へのタイムスリップという貴重な体験ができるかもしれない。(拙僧は20数個拾ったなあ)
さて、しこたま泳ぎ、日焼けし、ついでに数々の思い出をもしっかりと焼き付けた人々は3時を過ぎたあたりから一人二人と引き上げていく。
そして4時を回る頃、今度は鎌倉駅方面に向けて逆流が始まり、またもや歩道はごった返す。
しかし、それらの人のながれは鎌倉駅に向かうのではなく、鎌倉駅周辺の中心街である小町通り、あるいは壇葛(だんかずら)を経て鶴岡八幡、あるいは報国寺等を目指すのだ。
そう、鎌倉という地は何が愉しいか、って、海が全てではなく、歴史ある神社仏閣もさることながら独特で穏やかな低山もあるからだ。
喩えていうなら鎌倉は二段重ねどころではない三段重ねの御馳走がたっぷりと詰まった世にも不思議で極上の地と言っても過言ではない。
やがて5時半を回りだすと鎌倉駅は東、西、そして南から入線する江ノ電口の三箇所からの人で、構内はバケツをひっくり返したように、それはもう上よ下よの大騒ぎ。
こんな状態が1時間半は続くのだろうか、しかし、8時を過ぎる頃はさすがに騒ぎは収まり、あとは酩酊した老若男女が今宵今夜の余韻から脱しきれずに惜しんでるのか、あるいは自らの行き着くところを探しているのか、宴のあとの何処にもある光景が終電まで続くのだ。
おっと、少しのつもりの鎌倉におけるある夏の一日語りがつい長くなって相すいせん。
さて、前回に続き古美術商、偏屈堂との丁々発止、そうです、最終章ということに。
では遅まき乍らいきます。
話を摩り替えた偏屈堂の誘導に拙僧はまたしても乗ってしまったのだった。
「ア〜ア、あの禿げ頭のバッタだかカマキリみたいな輩か。彼の近況は知らないが、それがド〜シたんだい」
しまった!とおもっても後の祭り。
曰く「いえね、あのひとも変わったひとでねエ、うちで買って貰ったとおもったら、あっという間にそれが市場に出回ってちまってネ、それってエーのア〜、あたしゃア、いやだねえ〜、わかりますウ〜、いしやまさん」と、くどくど始まる。
それはそ〜だ、売人じゃないんだ、彼からすれば早く売りたいってこともあるんだろうが、大事に可愛がってほしいとう希望もあるのは古美術を愛する人間なら誰でも想うこと、それが人情ってなもんだ。
と、納得はしたものの、引き摺り込まれると怖いから拙僧は梯子を外そうと、こう言ったものだ「お素人さんにも、まあいろんなコレクターがいるからなア〜、ミイラ取りのなんとかってヤツだな」と、ほぼ常識的なことをポツリ。
続けて「巷の骨董屋の半分以上はそんなんで半端な店をやる輩が多いんじゃない、そうなってくると、欲だのニンニクだのと胡散臭くなってきてサ、逆に純粋な審美眼が濁ってくるのは必定。その点、偏屈屋さんは基本っていうか動機がしっかりしてるし確か。まったく偉いよなア〜、うんうん」と彼を褒め上げる。
すると効果あったのかマタタビを与えられたネコみたいにダラ〜っとした風で「エヘ、いしやまさんだけですヨ、そう言ってくれるのは。有り難いですネエ、フニャフニャ」と降参した様子。
よお〜シ、効いたか、ッフフッフ!そこで拙僧、間髪入れず「で、いくらなん?青磁はサ」っと一気に畳み込む。
果たしてニャ〜オ〜、とは言わなかったが、かの偏屈堂、「フニャア〜、仕方がないから言いますヨ、値、○○万円ですウ〜、安いでしょ、いしやまさんだからですゼ、もう、原価ギリギリの三途の川ってヤツ」
俄然借りてきたネコのようにグンニャリした彼の顔をしみじみ観察すると、なにやら口の辺りにネコひげが生えたか、いや、錯覚か・・・・・余程効いたなア〜、ムッヒツヒ・・・・・
ニタリと笑った拙僧、目の前の青磁碗をもう一度嘗め回し乍ら「そ〜かア、○○万円ねエ〜、まあ安いんだろうなア〜」と思わせ振りな言い。
10秒程間を置いて拙僧、ガバリと身を乗り出し、一言「買った!」と言った瞬間、偏屈堂はビックリしたようでキョトンとする。
続けて満面に笑みを浮かべ乍ら「あ、ありがとーございイ〜」と畳に座り直して、深いお辞儀をしてこう言ったものだ。
「いしやまさん、久し振りなお買い物、流石、数寄者ならではですなあ〜、グニャグニャア」と完全に戦意喪失。
そして、彼は奥からとろりっとした桐箱を用意し、青磁碗を素早く包み見込むと、拙僧の前にスッと置いてこう言ってきた「御代はゆっくりでいいですヨ、持っていって!ここにあると、また売りたくなくなっちまうんでネエ」と見切りをつけるのはいかにも江戸前だ。
拙僧はゆっくりと居合用の青海波模様風呂敷に仕舞い込み「すまんネエ、じゃ、貰っとくヨ、しかし40分はいたなア、いやいや、ハハ、では!」っと遠慮しつつも心のなかでは(してやったり、勝ったぞ)なぞと、ほくそ笑んでは意気揚々と、偏屈堂をあとにした拙僧であった。

いかがでしたか、茶の湯、居合と数寄者の世界は。今後、当職の聖職である行政書士としてのキラリ日記を挟み乍ら思うが侭につづっていきたいとおもいますので楽しみにしていてください。

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