数寄者石山政義の時空遊泳　その７７

さてと、今年も当道場での初抜きも盛大のうちに終って集まった集まったの１１人
偶にお願いしてる数寄な方を水屋に迎え、朝の９時から夕方の４時までと皆様にとっては愉しいひとときではあったかと
これでもなかなか準備は大変でしてネ、御膳がどーの、取り皿が、酒が、酒器は、果ては薄茶茶碗はどーすンのとかでサ、年末から適当に考えて取り揃えた器は以下のとおり
床　　　天地創造図　渡辺　清作
正月飾　呉州赤絵に正月餅を奉って　
花入　　古銅
　花　　蝋梅・老梅
　　　　御膳　　真塗四方盆５枚と独楽丸盆５枚
向付　　斑唐津・朝鮮唐津　自然坊作他
鉢　　　明青磁　
酒器　
　盃　　祥瑞風蒔絵平盃１０枚　
　同　　高麗青磁平盃　　　
　徳利　高麗青磁
薄器　　梅図蒔絵平棗
茶碗　　堅手・黄伊羅保・唐津
っと、こんな感じ
で、話は変わって先日の、とある料亭での一こま写真をひとつ
これ、言わずと知れた古唐津片口茶碗（小鉢）、姿もさることながら枇杷色の肌がとても美しく写真では観えないが釉溜まりがとびっきり上等な真珠の如く輝いちゃってネ、とても品性の高いものです
そして、これに盛ったるは拙僧の好物、ほうれん草の和え物　
単純で地味な料理だが隠し味に酢を少々入れると食と酒が進むことは間違いないですヨ
この美味しい肴を平らげたあとのこの唐津は徳利に・・・・・
そう、片口まで入れてしまえば一合五尺までいけるが、まあ一合二尺ってところで納まりさね
しかし、この曲者、ひと頃までは茶碗として扱われていたンだろうけど臨機応変がモットーの拙僧、一器多様が出来るのは嬉しい限り
などとあれやこれといつもの如く時空遊泳し乍ら鎌倉の郊外を見遣れば今宵は満月か
冬の月は冴え冴えしちゃって緊張感たんまりでね、一段と酒も身に沁みるのです

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