碧雲山房は雲襄亭主石山政義の時空遊泳にキラリ41

鎌倉碧雲山房主人 石山碧雲の時空遊泳 偏屈堂の巻その2(その1はこちらから
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於 鎌倉碧雲山房 土手に咲く、というよりシュッっと、やや斜めに生え出るエネコログサ(イネ科)通称「ネコジャラシ
名称のとおり、たしかにこれでネコをおびき寄せると、いつもはクールなヤツなのに振られたネコは面白いくらいに戯れる。が、そこは利巧なネコ、左右の前足が疲れたのかなんだかしらんが目も触れなくなるから小賢しいのだ。
ふと、子供の頃を想い出した次第。

本日の早朝における鎌倉は明るく、久し振りの晴天。
当碧雲山房では四季を通して梅雨の時期が最高にマイナスイオンが発生する。それは晴れても雨が降っても霧がかかっても数百本とある草木から発生するそれが山中に立ち込めるから黙って受容していればよいのだが、そうはいっても精神的にはやはり梅雨は辛いものである。
さて、早速に前回に引き続き、古美術商の偏屈堂とのバトルの続きをば語っていきたいと存じます。
偏屈堂が不味い茶を煎れてるあいだ、店内をゆっくりと嘗め回した拙僧は、もうひとつ気になるものを観る。
それは先の青影豆皿と同じ、やはり南宋時代の青磁碗だ。
が、青磁色が少し甘い、というのはこの時代の龍泉窯青磁の色調を表現したところの所謂、雨下天青、と伝えれらてるとおり、その青の色は独特のものがある。
一方、目の前の青磁碗をよく観察するに少しくすみがあり、やや色に暗さがある、いわばオリーブ色とでもいおうか。
形もシャープ、外面に陽刻(型押)された連弁もメリハリが利いて南宋を思わせるが、高台を観ると、削りに甘さがあるかな。
とすると、総合的に判断して宗末元初、すなわち13世紀から14世紀に入るのかもしれないが、いいモノだ。
とかしてるうちに、かの偏屈屋は再び暖簾からヌル、っとトレードマークのザンバラ頭が顔を出す。
ニヤリと不適な笑いを含み乍らおもむろに拙僧の前にお茶をコトリっと置いて早速、こう言ってきた。
「ど〜ですか、なにかお気に入りのモノはありましたか、いしやまさんに掛かっちゃ、屁でもないかねエ〜、ア〜ッハハハッ」だって。自分で言って、笑ってれば世話はない、ったく。
続けて舌舐めずりし乍ら先程まで拙僧が観ていた青磁碗を指しながら「その青磁、いいでしょ、なかなかないもんですよ、いしやまさん、綺麗でしょ、ほんと!でねエ〜、それがさ」っと、早くも地獄喋りの予兆が・・・・
自分とこの商品とはいえ、え〜い、くどいゾ!なんてことは臆面にも出さず、しかし警戒してこう言ったものだ「う〜ん、口辺も立ち上がりもシャープだけどサ、元時代にかかるかもネ、これで色が良けりゃなア〜、で、いくらすんの?」おっと、しまったゾ、買う気もないのに振ってみたのが間違いの始まりだった。
瞬間、彼はザンギリ頭をスッと撫で乍ら不気味に笑い、引っ掛かったな、っとでも言いたげに口元舐め々一気に喋り堕したのだ。
曰く「これねエ〜、値段知りたいですかア、いしやまさんが買うよなものではありません!でも、知りたいですかア〜」と、もったい振るのは前奏曲の始まりで、ここからが凄い。
「いくらとおもいます?デッヘッヘ!日本橋の南無三堂だの京橋の中国陶で有名な暗黒屋なんかじゃ、たっかいこといってるでしょ。知ってますでしょ?そ〜なんですよ、従業員いっぱいいるからサ、わたしなんぞ一人ですよ、ひとり」と自慢げ。
間を置かずに捲くし立てる「そーいえば従業員でネ、ぞろ目のタコ、ってやつがいるんですがね、知ってるでしょ、アんの野郎がまた、悪モンなんだ、しかも目が利かないからさア、彼なんか絶対、、この青磁わからないよ、ほんと、知ってるでしょ」と、トーンもあがり、次第にエスカレーションしていく・・・・・
こちらからすれば、そんなタコだのヘチマだのなんて輩は、からっきし知らないサ、青磁碗の値さえ分かればいいのだ。
機関銃の如く続く彼の言動を漸く遮って「ハハッ、そっかア、高いので有名な暗黒屋ね、まあ、いろいろな方がいるからなあ、で、いくらなン?」と、再度振る。
拙僧の質問には応えようともせず、彼はもう自分の世界に入っていく。
「オッ、暗黒屋を知ってござるか、さっすがア〜、いしやまさん、なんか買ったんですか、エ〜?高かったでしょう」と探りをいれてくる。
続けて「そーいえばあそこの店の左奥に、ほら、知ってるでしょ、信楽の大壺があって、あそこにサ、いろんな枝だの花だのが活けてるでしょ!あれ、いくらか知ってますウ〜、ドッ高いんですよあれがア〜、しょうがないですヨネエ、ハイ〜!」といいかけたとき、ん?ときたもんだ。
なるほど、要するにその壺と、ここにある越前の壺をかけているのかア、と想った瞬間、つまらなア〜、なんでこんなに回りくどいんだろかア、呆れ返ってものも言えネエー、てのはこのことダイ。
そして彼は得意気にこう言ってきた「ねエ〜、うちのがいいでしょう、こんな自然な形した壺、なかなかないですよ、いしいやまさん」ときたもんだ。
やっとこサ、こちらに振られた拙僧は、(この、タコめ、よく喋りやがって、いまにみてろ!串刺しにしてやっからなア〜、イッツヒヒ、だ!)っと心に誓う。
拙僧は身を乗り出し、「その信楽、観たことないし、まして値段なんてわかりゃあしないね」と軽くジャブをいれる。
そしてボディブローを二発、皮肉たっぷりに発する「にしても、そこの、何ヶ月前だか知らんが、そこの皐月(サツキ)、白の跡形なんかどこいったんだい、どす黄々色で腐ってんじゃないの。それとさ、活けてるのかごみ箱代わりにしてるのか知らんが、その横のもう二本の紫陽花にしたって、変色を通り越して、もう色がないジャン、ったくなんとかしてヨ」っとピシャリ!
さらにストレートパンチを噛まして言う「万年床みてーな、そこのサ、お膳だかヤカンだか知らんが、だいたいが壺の形が崩れてるし、ダイエットに失敗したおなかブクブク茶釜の肥満じゃないのかイ、アア〜、ッハッハハ・・・・(ざまアーみろ、思い知ったかア〜!)」と一気に言ったものだ。
傍らで聞いてる彼は、とくれば、怒り心頭どころか一緒になって笑ってるから始末に終えない。
くっそオ〜、このザンギリのラッキョあたまがア〜、よオ〜し、てなもんで作戦変えてさらに続ける「そこの青影の小皿、ものはイイんだけどさ、もう、二年前からあるんじゃン、ホコリかぶっちゃって、なんとかしたほーがいいんじゃない。おもわずほこり吸っちゃったサ、ど〜してくれんだイ、ゲホッ!ったく、他のモンに変えたら。床もろとも腐っちゃってあした起きたら落っこっちゃてたりしてサ、ホー、オッホッホオ〜!芸がネエんじゃネエ?」とバッサリ。
どーだ、参ったかア、ケッケッケエ〜ッ!と、拙僧は勝ち誇ったように不味い茶を天高く飲み干し乍ら、オ〜、サッパリした!このオ〜、もう立ち上がれないだろオ〜、とか確信して偏屈堂のコンコンチキを見遣る。
さすがの彼はニヤけているものの消沈したかに見えたが、ここは勝負とばかりに立て直しを図ったか、こう言ってきた「いやア〜、流石、いしやまさん、全部お見通しだねエ〜、大将の鑑識眼には負けますよねエ〜、どうですウ、そんなに気になるんだったら、この影青小皿、買ってくださいよオー、床が抜けないうちにサ、頼みますよオ」と、ペロリと舌を出してきたもんだから拙僧は益々アタマにきた。
このオ〜!100円カルビクッパ頭のキムチ鍋めエ〜、ヌカに釘ってのはこいつのことだイ、エ〜イ、豆腐に頭ぶつけて粉々になって、ついでに宇宙の果てまで飛んでいけエ〜!
こうなりゃ、留めのアッパーをズバッといれてやるからなア〜、待ってろよオ〜!てなことで素早く秘策を練る。
ところが、彼はその瞬間の隙をスっと突いて曰く「ほこりありますかア〜、ちゃアー、こりゃ、いけませんねエ、これじゃ、床、抜けちゃいますよネエ、ッへへエ〜。そうですねエ〜、まあまあ、あのね、いしやまさん、それじゃ、あの青磁碗の値段、言いまょうか。誰にもいっちゃだめですゼ、本邦初公開なんだからサ、ヘッヘ・・・・・・」と随分勿体つけるのも偏屈堂の代々の伝統。加えて、 ヌラリクラりってやつもだ・・・・・・
彼は奥からノートを持ってきてニタリと笑いながらまたもや話をすり替える「そーいえば、あのひと知ってるでしょ、ほら、なんたっけ骨董好きですぐ品定めしたがるいやなひと」とくる。
ったく、またはなしが堂々巡りかイ、とかおもいながらも、つい乗ってしまうから彼の話術は怖いのだ。
つづく

いかがでしたか、茶の湯、居合と数寄者の世界は。今後、当職の聖職である行政書士としてのキラリ日記を挟み乍ら思うが侭につづっていきたいとおもいますので楽しみにしていてください。

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