行政書士 石山政義による法務にキラリ48

行政書士による外国人就労ビザにキラリその7
連休だの仕事が堪ってただので、少しくブログを休んでましてすいませんでした。連休は、爺が岳鹿島槍ヶ岳に行ったのですが、ハプニング発生で結局、中腹当りをウロウロして温泉浸かって、酒呑んで終わってしまったから、ここはひとつ夏山で倍返しを算段中ってことで、ブログ再開、のまえに鎌倉の四季をひとつ。

於拙宅鎌倉碧雲山房 山中第二庭園 かなり昔に山の一部が人口的に削られており、築山形式としている。ここ鎌倉の岩盤は相対的に軟らかい。この築山に本鞍馬石を積み上げ見晴しとしたようだが、いまでは御覧のとおり彩冴え冴えとしたシャガがびっしりと群生している。そういえば鎌倉瑞泉寺の庭もそうだったな 夢窓疎石の築庭ということだが、あそこも裏山をかなり人口的に弄っており、枯山水としても有名ではあるが彼が弄った代表的な築庭である西方寺(苔寺)などを想うと、はたして彼の作品とは言い難いのだが・・・
ではいきましょう。
さて、白い歯を見せながらのアブラダ・カブレタ氏を見送った当職は、早速、先方の担当者と話すべく、すぐ受話器をとって、御先見栄太氏と連絡をしてみたところ、どうも彼は、履き違いをしているようだ。ここはひとつ在留資格就労ビザの趣旨と目的を電話とメールで細かく説明したものだ。
そのうえでアブラダ・カブレタ氏の配属を再確認したところ、うどん打ちと本支店のコンピュータによる一元管理、HPの作成と管理をしてもらうということ。前者は論外だが、後者の仕事内容と量、そして持続性があるか否かが大事なところで、ともすると前回と同様、半端に終わってしまい、結局、彼はまた路頭に迷うことになりかねない。
当職としては在留勤務先変更認可の確率4割かなと踏み、再度、アブラダ氏に連絡、現状の勤務内容では在留資格の就労先変更は不許可になるかも、ということをとくとくと説明したものの、決めるのは本人。
しかし、依頼があり、本人の意思も確かであれば、過去の類例を参考にし、全方位に可能な限りを尽くすのが当職の勤めであるによって、「詰まった家」担当者、御先見栄太と更に何回かメールで、やりとりし、後者における情報処理専門に関しての職場勤務を前提としての在留資格変更(勤務先変更)にかかる必要書類の提出を御願いしたものだ。
そして「詰まった家」から書類とアブラダ氏側の書類が大方揃ったところで、彼が、妹さんの結婚式に出る出ないで残りの書類を持参せぬまま、半月ほど連絡は途絶えた。どうしたのかなと思ったものの、拙僧は仕事に追われるまま、さらに2週間程経ったのだろうか、彼にしては珍しく憤った感じで電話が掛かってきて、「イーシヤマさん、詰ウ〜まった家から連絡アリました、うどん調子ヨクないッテ、それデエ、採用取りやめエ、きたア〜、そんなン、あるウ〜ッ」と。
聞いていた当職は、だろうなア、一ヶ月以上もあいだが開き、それに昨年10月から景気が悪くなったから、「詰まった家」からすれば当然かもしれない、で当職はこういった「仕方がないと存じます、その後、どういう経過があったかはわかりませんが、いま聞けば、ここ一ヶ月の間にアブラダさんはSEプログラマーとして他の会社にも面接を受けたとのこと、それらの結果を待って、二股、三股は仕方ないこととはいえ、ちょっと甘い、いや、フォローが足りなかったのかもしれません」と分析してみた。
期日もなく、どう展開するか予断を許さない場面ではあるし、これは急いだほうがよいと判断し、当日の4時45分に来訪を促した。
早速、阿佐ヶ谷の事務所に入ってきたアブラダ氏は少しガッカリしていたので「先程の続きですが入管に対する変更申請許可の可否はわかりませんが、よしんばOKになったとしても職務内容不十分ということで1年後の就労ビザ更新が出来るかどうかわかりませんヨ。ですから案外、就職しなくて良かったのでは」と、慰め半分でいうと、彼はいま、自分は置かれている立場と、これからなにをすべきを理解したらしく、今度は、顔の三分の一が目かとおもうくらいの、でっかい目をクリクリしてこう言ってきた「イーシヤマさん、わア〜かりました。わーかりました、やぱり、二級の情報処理能力、これでは、相手してくれなア〜イ、わかたネ、日本、厳しイ〜ネ、友達、前学校関係者とソーダンしてみるウ〜ネ」っと言って帰っていった。
へーえエ〜、あっさりと帰っていったもんだなあ〜、在留期限があと1ヶ月だけど大丈夫かな、しかし本人も分かっていることだ、ということで頭を切替へ、矢継ぎ早にくる様々な案件処理に没入していったのだった。
さて、いよいよ、在留期限20日を切った頃、当職の尺八携帯がブオ〜っと鳴る、応えれば、やッ、アブラダ氏独特の間延びダラっとした声だ。曰く「イ〜シヤア〜マさん、わア〜たし、学校いくこと決めまア〜した、情報処理技術のレベルもっと勉強す〜るネ、高田馬場の学校に、モ〜、入学金納めたネ。入学証明エ〜、推薦状ココにある、これ。どーしまショ。」だって。ヒャア〜!
在留資格期限ギリギリでの在留資格更新、勤務先変更は結構あるのだが、在留資格変更で且つ、就労ビザから留学ビザへ戻るというパターンは珍しいこととは申せ、如何なる依頼にも兎に角100%対応するのも当職の特徴なれば、こう返した「え〜、本当ですか、やることが早いですね、にしても、その学校は実績はあるのですか?入管は厳しくチェックしますからねえ〜」と振ると、彼は「ダーイじょ〜ぶ、理事長とも話したネ、レベル高い学校デス」と言ってきたので、期限20日切ったうえは後にも引けないし、改めて必要書類をパパッっと言って、翌日の早朝8時半の当事務所への来訪を約したものだ。
刻限通りいつものザックで来訪したアブラダ・カブレタ氏は当職から言われた書類をキッチリ揃えて目の前に置いたものだ。こういうところは流石だな、と感心しきり。で、早速、質疑応答を交わし、要件を纏め、昨夜、当職が作成した理由書を口頭で読み上げ、本人のサインを。
帰り際、当職は彼にこう言った。「書類としては、これでほぼOKです、アブラダさんのいままでの経緯と、再び留学生に戻ることの理由は上申を兼ねた本理由書において明らかにしましたから入国管理局の担当官は理解してくれるものと確信してます。」続けて、ありとあらゆる在留資格申請のときに、必ず言う文句を慎重に「アブラダさんの場合、在留資格変更をしてから間もなく、しかも実績も伴わない状況での今回の留学生への在留資格変更は、印象の良くない行動に映ります。したがって、確立は8割と、いったところでしょうか、これだけは了解しておいてくださいね、勿論、当職としては最大限フォローさせていただます、口八丁、手八丁ってやつでね」
最後の言葉を彼が理解したか否かは知る由もないが、「ワーカリました」と快活に応え、頭をペコリと下げてザックを背負ってドアを閉めると同時にデカイ歯をみせ、舌べらをズルリと一回転させながら帰っていった。
さて、にしてもだ、彼が差し出した日本での生活維持を保証する根拠となる本国からの母親名義の預金残高証明と融資証明は全て英語のため、早速、翻訳を御願いし、書類の精査に取り掛かったものだ。
さて、入国管理局はいつも混雑するので当職はいつも朝一ってことで、翌日一番、入国管理局入りし、書類提出。
担当者は眠そうな、どことなくボヤっとした態。こういうときは、こちらがリードをとってあげないと処理が進まない場合がり、そうとくればこっちのもの、っとばかりに持ち前の早口と、きびきびした対応で、サッサと書類を受理して貰ったものだ。
そして、何事もなく二週間ちょっと過ぎただろうか、事務所に戻ると入国管理局から許可のハガキがきており、ヨシっとばかりに、早速、アブラダ・カブレタ氏に朗報を。
彼は、電話口から「ヤアタ〜ネ、イーシヤア〜マさん、アナタ恩人〜、ヘヘエ〜」続いて「友達ヤテル店〜、とても辛いカレーとナンを御馳走スルネ〜、ア〜リガトゴザマシタ」と、おそらくは満面に笑みを浮かべながら、真っ白で、でっかい歯を覗かせ、目をクリクリしているだろうことは想像に難しくない。あー、よかった、よかった。
これで、本人は誰からも咎められることなく、安心してこの平和な日本国で、勉強することが出来るだろうし、アルバイトも可能だ。目出度し々。
しかし、このお話には実は、とんでもない続きがあるのだ、が、しばらくは語るまいて。何回かのブログを経てからにしましょうかネ。それでは次回のブログをお楽しみに。

いかがでしたか。当事務所におきましては、日本中にある許認可申請と事実証明書類作成、また公証人さんの御役目と消費者との歯車的存在である、街の法律家である行政書士が如何に関わっていくかを、他の日記を挟み乍ら、述べていきたいと存じますので御期待ください。
石山政義 法務・行政事務所
所長 石山政義 
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