数寄者石山政義の時空遊泳その97 

さてと、世間では梅雨の真っ最中
どんよりとした曇り空から降りてくる霧雨はたとえ傘をひろげようが何処からも忍び込んでくる
一時間もすれば全身が湿りだしてやがてはジト、っと・・・・
そして鬱屈としたものが溜まりだし、いらぬことまで思い出しては悲しみ、あるいは現世の抱えてる物事を負の方向へと考え出す・・・・・・
ついには自分は精神的にも肉体的にも侵されている・・・と錯覚しだすと、もういけない
まあ、他人さまのことはわからないが拙僧はこの季節、この時期になるとこのようなことが間々ある
いわゆる、「ど・つ・ボ」に嵌る、ってヤツ
ところで先の日曜日は当道場での久し居合の稽古だった
右の写真は当碧水舎道場内飾り  
 軸  江戸期の儒者兼書家
    細井広澤揮毫「清風」
 花入 室町時代信楽
 花  秋海棠
「清風」は写真では不分明だが草書体であるにも関わらず筆力一定、しかも墨痕に淀みなく、品性の高い余韻を感じさせる
信楽壺に投げ込んだ秋海棠。これは母屋茶室の庭先で、それこそ霧雨に打たれ乍らひっそりと点在していたもの
この日はロシアのベルラーシから賓客が来訪
正1時間半、誠に充実した時間ではあった