数寄者石山政義の時空遊泳その109 新年恒例の居合初抜き

謹んで新年の御挨拶をさせていただきます
今年はアメリカ大統領のトランプ氏が自国をどうしたいのか、
それは世界を何処までかき回すのか、ということになります
いずれにしましても大変な1年、いや2年になりそうです
さて、恒例でありますところの、当碧雲山房での新春初抜き居合は1月3日、厳かのうちに執り行なわれまして御座いました
日本居合連盟の人徳冷静会長をはじめ、鎌倉の身体分析老分、広心剛直中老、加えてぞれぞれの一味3人
そして特別ゲストには遥遥東京から参列した気鋭論破氏と柔和中庸御夫婦の、合計11名
おっと、当山房にはなくてはならない女流料理人兼茶人でもあり、拙僧もアタマが上がらぬ尽力魅人女史、それと庭等の世話を御願している応変適切氏を入れた13名ということで始まったのでありました
慇懃鄭重なる新年の挨拶もそこそこ、早速、正月の居合初抜きを披露
皆さん、それぞれに気合の入った、尚且つ、気持ち良さそうに演武をしていただきまして、誠に目出度いことで御座いました
それにしましても各々一国一城の御主様の業前たるや、微妙にそれぞれが独自のものが見え隠れするのは御方々の思想と教養、環境等を鑑みれば寧ろ当然のことで学ぶべきことも多々ありました
只、決して踏み外してはいけないことは、自分の師匠から伝授されたことはそのとおりとして上記のこととは別でありまして、大事に伝授伝心しなければならないと考えております
でないと文化、伝統は消えていきます
本日の御主様方々は勿論、拙僧としましてもそのように考えるものであります
このことは、能、茶の湯、歌舞伎等々、全ての芸能、文化に言えることとおもいます・・・・・
さてと、初抜居合も11時20分には演武もお開き、道場内の皆様はもう気も漫ろです
山頂が雲襄亭でのこれから出される御神酒に大吟醸、そして御馳走が目の前に浮いているのでしょうか、何処となく口元も綻んでおるようですネ
暖かい御昼のポコポカ陽気に導かれ、長い階段を上へ上へと一歩一歩踏みしめて登ってこられる御一行、まさに一つの心だったことは想像に難しいことではなかったかとおもっております
11時45分から始まった雲襄亭での茶会ならぬ宴の会は、時空を越えて延々と続いたわけであります
にしても右下の写真の御亭主も大満喫の様子、ニタニタしてますねエ
さて、本日の道具取り合わせは以下の通り
於碧雲山房道場
軸   「旭日鶴舞之図」狩野養信筆

花   「蝋梅・桜 根締に南天・笹」
花入  古信楽焼
飾り餅 長島屋製
器   李朝白磁

於雲襄亭
軸   「心」天祐紹果(大徳寺163世)
花   「寒椿」
花入  古銅
飾り餅 長島屋製
器   呉須赤絵
懐石
引杯  朱漆に鶴蒔絵
石杯  堅手
    高麗青磁
徳利  高麗青磁(竹節紋)
同   古備前
器   
向付  唐津粉引手、朝鮮唐津手(自然坊作)
八寸等 三島鉢
同   刷毛目鉢
同   万歴赤絵
同   高取

薄茶
釜   分銅手(古天命)
水差  信楽(一重口)
棗   梅花紋平棗
茶杓  銘「高砂」片桐宗猿作 共筒 
茶碗  鬼熊川
副   黄伊羅保
以上