数寄モノ語り 石山政義の時空遊泳 その155 異才を放つ久保田孝司画伯の油絵  

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日本の伝統、水墨技法を彷彿させる久保田孝司の油彩


 世の中、いろいろと喧しい

しかし、日本の叡智が解決するものと確信

ところで、ここに取り上げたる油絵一点

どんよりと曇った空と青暗い山並み・・・

おそらくは後峰は標高1500メートル前後

前峰の低山は500から800メートル前後ではなかったか

そして急な坂道を転げ落ちそうな無人小屋と思しきものがひとつ

近代印象派に近い絵・・・・・

はともかく、誠に不思議な世界に導かされる

注目したいのは空に展開される雨雲

濃淡を付した繊細な描法は真に日本の水墨画

特に江戸初期狩野派のそれを連想させる

 日本人ならではの精神が宿んだ油彩描法

その是非は別にして気になる作品