行政書士石山政義による法務にキラリ　その３4

行政書士による有料職業紹介業許可登録手続にキラリ（その１）
今回は、上記テーマを御話ししてみたいと存じます。

於鎌倉拙宅　ハンゲショウ（半夏生）　ドクタミ科ということですが、夏の盛り前に咲くので、このブログを書く直前に　ちょっと撮影してみました

さて、我々、行政書士として申請代理・代行業務の半分を占めている業務のなかに昨今うるさく言われてる人材派遣業許可申請と密接な関係にある有料職紹介業の登録についても申請手続業務に関しても行政書士が関わってくる場合があります。
本日は、求人と求職を仲介する、いわば職業安定所の民間版といわれている有料職業紹介業許可について当職が関わった案件のうち特に印象に残っている事例を参考に述べてみたいと存じます。
この申請は労働経済局、東京であれば東京労働局が窓口です。今回の依頼人は人材派遣業許可の既取得業者で関東近郊にも営業展開してましたが、最近、本店にて有料職業紹介業登録しましたが、人材派遣業と同様、近隣都道府県にも営業拡大してこうということで、その相談と申請に関して当職に依頼がありました。
人材派遣業許可申請もそうですが、有料職業紹介業許可申請も必ず本店所在地を経由して所轄労働省出張所に書類が回り担当官が決められて、申請しようとする事務所と所長、管理責任者との面談があり、登録認可の可否が決定される仕組みになっているのです。
で、これから述べようとする件は、Ｚ県は繁盛市内への出店での出来事でした。
この市は２０年前から日本の先端技術をリードする会社の新鋭工場がいくつもあり、求人求職も盛んで、依頼人はここでも人材派遣業の許可を取得していました。
さて、件に関して、東京都内にある労働経済局に定石通りの書類を提出、この場合、既に本店にて職業紹介業許可を取得してますから変更申請になり、人的資料である現地管理責任者資料と組織図、物的資料としては店舗契約書・配置図・案内図・写真、そして事業計画書等を添付して無事に終了。その後、約１ヶ月後に申請地を所轄する労働省出張所へ書類が回されます。そこで出張所担当官のチェックが入り、前述のとおり、問題なければ３週間後に晴れて認可書が発行され完了となるのですが、今回だけは一筋縄ではいかなかったのです。
っというのは、先般、某大手人材派遣会社の事件があったばかりであり、加えて秋葉原の惨い事件もあった直後だけになんとなくいやな予感がしたんで当職としてもそんな世相を踏まえて、事務所調査の立会い人として東京から出向いたまでは良かったのですが、そこでは労働省調査担当官との予想外の戦い？が待ち受けていたのです。
当日は新幹線にゆられて２時間、さらにローカル線で１５分、会社には９時半に到着。労働省担当官が来るまで３０分の時間がありますから、この間、予想される質問を想定しての回答内容のアドバイス、そして提示を求められる顧客台帳と実績記録簿等の用意を御願いして大方準備完了、１０分前だ。
やがて、応接室の向うからドカドカっという鈍い響きに続いてパタパタっという小さなスリッパの音がしたんで担当官は二名かなと踏んだものだ。彼らは応接室には来ずに二部屋挟んだ、本件申請事務所で、なにやら迎えにいった管理責任者と話を交わしているのが聞こえ、どことなくよそよそしく冷ややかな声で「あッ、そオー・・・、ッほどねエー・・・・」とかいう癖のある〆言葉が遠耳に響き、いやにひっかかったが、たいして気にも留めなかった。
５分程経過してその二種類の足音はこちらに向かってきて管理責任者の案内と共に曇りガラスが、ガッ、ガラリっと開き、管理責任者のＭ氏が「来られました」、っと、横から黒い顔に坊ちゃん刈りした頭が、にゅーっと伸びてきて「あっ、どもオー、Ｚ県繁盛市を所轄する出張所から参りました担当官の御先見栄太と申します、っで、宜しくウー、ねエーッ」、うわー、なんだこの人、しかもネバッた言い回しッ、うーわアー、苦手だなア、っと思ったものだ。続いて「今日は有料職業紹介業登録ってことでありましてエー、参りました。でえねエー、隣にいますのはねエー、部下の矢流木奈司世でス。ってことで、こちらに座らせてもらっていーですかアー、よっこいショッと」・・・。なんとも風変わりでモサっとした、しかし捉えどころのない人物だなア、しかも抜け目がなさそうだ、が、喋り方に独特のタメが入るし、こりゃ、彼のペースにならんように要注意だ。かたや、女性担当はボヤーっとして、うつむきかげんで、挨拶もせず虚ろな目をしている。一体、この二人はなんなんだろーっと、またもや想ったもんだ・・・・・先がおもいやられるなー。
続く。このあとも請う、御期待！

当事務所におきましては、日本中にある許認可申請と事実証明書類作成、また公証人さんの御役目と消費者との歯車的存在である、街の法律家である行政書士が如何に関わっていくかを、他の日記を挟み乍ら、述べていきたいと存じますので御期待ください。
石山政義　法務・行政事務所
所長　石山政義　
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