行政書士 石山政義こと碧雲山人の時空遊泳

俗塵を払って(12) 

数寄ものがたりにキラリ(4)
仕事、山行、仕事とブログを重ねてきましたんで本日は久しぶりに、茶の湯のよも山話でもしましょうかねエ〜、どちらかってーと、マイナーで地味なもんでもあるし、第一、茶事ってのは約束が沢山!ってイメージがあるから読者の皆さんは辟易でしょうが、あれはあれでもって結構面白いんですヨ、ってのはネ、一回でも体験すればわかることなんですが、理屈が茶事を堅苦しくしているんで、その理屈と、ややこしい茶作法を掻っ攫ってしまえば普段の生活と余りかわりませんよ。そー、挨拶して飯食って酒呑んで、いい気分で普段見れないもの鑑賞してさ、一休みする前に美味しい饅頭ぱっくり口にいれてサ、周りの景色楽しんで、酔いが醒めたら今度は茶を飲んで主人を労い乍ら御礼言って、よかった々で和気合い々、いやあ、今日はニッポンの文化を楽しんだア〜ッ、では、御機嫌ヨウ、さようなら、でいいのです。簡単でしょう、要は、普通、いつもしていることを修学旅行みたいに、ちょっと日本の文化に触れて感心々って感覚かなあ。
こんなことを実践している拙僧の拙い茶の湯と茶事のうちから、いくつか拾って今後述べてみたいと存じます。そして今回のシリーズを水墨画では必ずといってよいほど画題に出てくる中国の瀟湘八景をとって八つの茶事として、そうです、末広がりに述べてきたいとと存じますんで宜しく。

於拙僧之鎌倉宅 左から粉引杯 厚手で、肩から胴、高台裾回りまでのラインに抑揚があり、高台内の青磁釉の溜まりが宝石の如く美しい。 右は拙僧御気に入りの李朝小徳利、粉引酒盃と少々大きさが釣り合わないが、意に介せずってところだ
その前にすいません、いつものとおり、一杯呑まさせてもらってと。先般、拙僧の仕事の御礼で吟醸〆張鶴が一升瓶三本あるんで、もし御相伴をって方がいましたら新鮮なうちに言ってください、鎌倉まで観光方々来られるもよし、住所を教えてくれれば一升瓶、限定二本を送るもよしってことで。でも送料は着払いですよ、じゃ、いきましょうかね。
本日の第一弾は平成11年の東京都内は夢之又夢記念館敷地内にある三畳台目茶室、遠寺晩鐘堂における師走茶事、勿論、拙僧が亭主(いわば主催者で、なにからなにまで全部本人が動く)。
さて、当日の客組みは、正客は数寄者で君不知也美術舘館長の酒盛鋭吼氏、この御仁がまた呑んべえでネ、でも彼の美術談舌鋒が鋭い。続いて次客は、実業家であり茶人数寄者でもある財持有閑氏、この茶人が頗る達筆で、和歌をこよなく愛し平安朝かなを得意とする人格者である。三客は、これはこう三度のめしより酒と茶が大好きという都内でマンションをいくつも経営している数寄者、有難屋無頼庵氏、そして四客は拙僧の顧問弁護士であり居合道場を彼は東京道場、拙僧は鎌倉碧水舎としてお互いに開いているという同志でもありますが茶の湯には、ちと造詣が薄いものの作法のビデオで一回観て覚えちゃったという優れた頭脳の持ち主である呑込壱発庵氏、最後に五客(茶方では詰という)が三客、有難屋の奥方で有難屋御大福氏、いつもニコニコ、笑顔を絶やさず、本日唯一の紅一点、以上、五名の客組みということで始まり々
定石通り、一ヶ月前に師走茶事の御案内を、拙い筆はもう諦めてるだけに無心で大胆に太字書きでしたためて、オ〜、意外に茶方が入っているなあー、と自己満足のうちに五通したためて発送。
もうあとには引けない、苦しみと愉しみがポストに投函した瞬間から始まるのだ。早速、古美術商の老舗、くらさび屋の土方歳三と呼ばれている切れ者苔寺山水氏と打合せ。当日の趣旨、客組みを前提にした道具の取合せだ、拙僧の御蔵にある淋しい限りの茶道具を考え乍らだから御里は知れてるってもんで、あっさりと寄付き、本席、と組み合わせが決められていき、懐石道具も喜三郎の御膳しかないからこれで決まりと、続いて懐石の看板である向付けは中国は明朝の金襴手、やきもの鉢は唐津古備前等々、毎度の器で大方は取合せ終了だが、なんといっても茶の湯の最高潮は主客一体の瞬間、即ち1つの茶碗とそこに点ぜられた濃茶が茶碗共々亭主から主客に渡り、喫っした時なのだ。主客共、前座を済ませ、蹲で身を清め、この瞬間を待っていたと言っても過言ではなく、真に乾坤一擲とはこのことだ。
したがって、濃茶が点じられる茶碗というものは茶事では最も注目される。そして茶の湯の指揮棒である茶杓。茶を掬うために竹で作られた一片のしろものだが、これがまた茶碗に次いで重要な役目を果たしていくから、この二点を決めることは、かなりの智慧とエネルギーを要する。ということで、ここだけはジックリと熟慮期間をおくことに。といっても手持ちは数点しかないのだが・・・・・。
さて、懐石の器、寄付き、本席での道具組が大方決まったところで今度は懐石料理の献立を決めなければならず、これも料理を担当してくれる知恵者茶友人、築山庭前氏の包丁とセンスに預からせていただくことに。この方がまた大変な勉強家でもあり、翌日、連絡を取り、使用する器のリストを差し上げて当日の客組みと酒呑みが何人かを考慮に入れて、向付、汁、煮物、焼き物、強肴(これも何種類か出すか否か)香物を決める。なかでも向付けに盛る刺身の選定と新鮮さには最大の神経を使っても使いすぎることはないのだ。
そして、懐石が終わったあとと、本席の茶が始まる前の口直しと茶を美味しく喫するための間食である、まんじゅう、これがまた大事な役目を果たす。懐石と酒の宴のあとの邪魔をせず、いよいよ濃茶を喫するというクライマックスへの舌中の渡し役でもあるんで、よくよく吟味しなければならず、しかも季節感と茶事の趣旨も考慮が必要、納得のいくまで必ず事前に味見を要するが、今回は茶饅頭では定評のある「凡太良」に決め、師走茶事に向けて、いよいよ準備が整い始めた。
さあ、これから一ヶ月弱、仕事をし乍らの茶事の準備、忙中に閑あり、ってところだ。茶碗と茶杓、ウ〜ン、難しいなアっ、これから毎日この、茶碗と茶杓が拙僧のあたまをグルグル回るのだ〜、そして次ブログへと続くのだア〜。
で、一句、「茶事に病みあたまは師走を駆けまわる」 
請う御期待。
いかがでしたか、今後、当職の聖職である行政書士としてのキラリ日記を挟み乍ら思うが侭につづっていきたいとおもいますので楽しみにしていてください。
石山政義 法務・行政事務所
所長 石山政義 
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