碧雲山房は雲襄庵主 石山政義の時空遊泳 茶の湯と鎌倉 四季13

矢継ぎ早やではありますが、本日も拙僧は母屋のベランダにて適当に瞑想、思索しながら時空遊泳を試みたいと存じます。
そう、ここ何年間のあいだに鎌倉では、あるいは地方においてもそうなのかもしれないが、鳶(とんび)の餌とりの対象に人間の食物が90%選択肢にはいっているということだ。

於当山鎌倉碧雲山房 母屋の目の前を水平に旋回する鳶 右回りに円を描きながら、彼は次第に音もなく近づいてくる そう、大きな影をおとしながら刻々と・・・
特に野外で食している場合は彼らにとっては絶好の獲物になっており、鎌倉では注意喚起しいる。
実際、その現場を扇谷で観たことがあるが物凄かった、拙僧が観たときは旋回儀式が終了ており、鳶が上空50メートルからだろうか、ほぼ垂直に近い80度の角度から猛烈なスピードで急降下、地上にいた女性目掛けて降り立ってきた、っとおもったらバサっという音を残しながらまたまた80度上空目掛けて上がっていったのであった。
そのときの女性の悲鳴も凄かった、「ウギャー、ヒー、エー、な、なに、ギャ〜ッ!」っとか、わけのわからんこと呻いて、後、1分くらいは放心状態に近かった。
鳶が華麗なV字を描いた時間は、わずか3秒から5秒だったが、まさに一瞬の出来事であったと記憶しいるが、被害に遭遇した女性には申し訳けないが、その技たるや芸術的といってもよいくらい見事なものであったし、内心、その完璧さに拍手だなあ、っと、ほくそ笑んだものだ。
で、それに近い体験を今度は拙僧が味わいそうになったのだから鎌倉は狭い、というか鳶がおおい。
そう、あれは確か、土曜の朝8時半過ぎだったか、少し厚めの雲に覆われた鎌倉は碧雲山房母屋デッキにて仕事前の遅い朝食をとっていたところでの出来事だった。
朝から山は気持ちがよく湿度、温度とも快適だ、今日はデッキで飯を食べようということで紫檀の御盆に、とろろ昆布汁、握り飯、そして冨岡ハム二枚を贅沢に1センチほど厚めに切り、サッと薄く油で炒めて胡椒を振り、自然坊(じねんぼう)作の粉引手唐津平皿に盛り、醤油をスッ、と注して、香りも豊かにいそいそとデッキに運び、一人でパクパクしながら傍らの新聞に頷き、そして景色を観ながらいつものとおり悦に入ってたところがだ。
対岸の山の彼方にはいつも乍ら鳶が一羽、二羽と空に風情を添えて舞っており、相変わらずゆっくりと綺麗な円を描いているし、彼らはいつもああして空から360度見渡しているわけだ。拙僧も一度でもいいから背中に乗らしてもらいたいなあ、と、これもいつものこと。
そして、また目の前のハムをパクリ、う〜ん、最近の冨岡ハムはしょっぱいな、汁にはもう少し葱をきざめばよかったかな、とか能天気なことを真剣に考えながら10分程経っただろうか、改めて鎌倉街並みを見渡すと、あれ、鳶がいないなアー、へえ〜、ぐらいなもので、二枚目のハム目指して箸を動かしたところが、いなくなった鳶が一羽、正面約80メートル、母屋から約20メートル上空を旋回しているのを確認した。拙僧はまだ、これから起こる、事の重大さを察することもできず、なんだ、こんなところに飛来してきてんだあ、ぐらいにおもって、これは絵になるなと茶室からデジカメ持ってカシャリ。で、ハムをパクリと二センチほど齧って、汁をズズっと啜ったものだ。
っと、5秒もしないうちに、今度は母屋上空30メートル、半径10メートルの弧を描いているではないか、ヤバイ!狙われてる、ということを漸く悟った拙僧は俄かに冷や汗が出てきた。
ヒエ〜、慌てて屋根ひさしの奥にハムだの汁だのをテーブルごと移動してると、彼は更に弧を縮め、半径2メートル、高さ5メートルにまで迫ってきたのだ。デカイ!両羽根を拡げてるから1.5メートルはあるだろうか、羽根が鋼鉄の羽根みたいで、くちばしも爪も鋭利で眼も鋭い。うッわー、こりゃ、やられる、南無三!羽根音が大きく聞こえ1メートルにまで旋回したところで拙僧は窓をガっと開け、転がるように母屋に飛び込んだ、っと同時に鳶は目の前のテーブルを掠めるようにバババッっという音を残して左方向に去っていったのだ。
恐ろしい光景だったな、にしても彼は大きかったなア。しかし、なんで彼方を舞っていた鳶がここを嗅ぎつけてきたんだろう。昔から鳶とか鷹は千里眼というし嗅覚も発達しているというからなあ、それと、なんといっても「あぶらげ」が好物だった筈、としてみるとやはり炒めた鎌倉冨岡ハムの油の匂いが伝わったのか、う〜ん、わからん。
あー、怖かった。これからは山中においてものんべんだらりと安心してはいけないぞ、っと反省しきり。
ということで、鳶を相手にその実見と実体験をした拙僧ではあったが、みなさんも鎌倉を来訪し、ものを立ち食いするときは、くれぐれも水平に回りのみだけでなく、上空を仰ぎながらの観光を愉しんでくだされ。
それと、想ったことだが、獲物を狙う場合、山中と街並みでのそれは違うということだ。すなわち前者は遮るものは樹木くらいなものだから旋回を繰り返し、その描く弧と獲物の距離を縮めながら攻めてくるのに対し、街並みでは縦横に高低建物がある為、どうしても途中から鋭角に急降下と上昇をしなければならない、ってことだ。参考にして下されば幸甚。
では、また。

石山政義 法務・行政事務所

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