数寄者石山政義の時空遊泳その102 平成28年居合初抜き その2

さてと、早速平成28年1月3日の初抜き居合いと茶事のおはなしの続きをば!
(左写真は元旦の道場飾り半ば)
この日は天気も上々、早朝からの拙僧、母屋から道場、茶室への何回もの往復で既にクタクタ
道具の運びから水屋掃除、はたまた道場の花飾りの準備まで数寄こそならばの労働
で、道場床飾り付けの信楽壺に活ける花は毎年苦労するところ
山内に咲く蝋梅に寒梅の蕾、それに南天の赤い実を根占にして・・・・・まあ、こんなんだろー
花の準備も終って道場は完璧、急いでまた山頂の茶室へ駆け足で昇っていく
ちゃア〜、9時回ったぞイ。8時過ぎから手伝いに来ている弟子二人と、その奥さんの手を借りて
懐石に使う皿、漆器の清めをして貰っているうちにもう9時半になっちゃって初抜きの時間だ
下の道場ではご招待した居合人が今か今かと痺れを切らしてることだろうて
アタマ、鶏冠にきて、飾りの軸をスパッと切られてはタマッたものではない
山頂の皆さんには下りていただき、水屋、茶室内、蹲、路地、鐘楼、待合、トイレと、再度チェック
石段を飛ぶように走って大急ぎで袴付けて正月の御挨拶、ときたもんだ
本日の武者は5人
まずは藤沢を根城とし、10人ほどの素浪人を率いる頭領、わが居合連盟の会長でもある
次は鎌倉は雪ノ下で居合道場を開きつつ、古美術、そして能を嗜む風流人
彼曰く「居合、能、流鏑馬小笠原流等々と、全て帰するところはひとつ也」を実践する高尚な人物
そして横浜は鷺沼あたりで十数年前より道場を持つ、これまた真からの武人
この御仁、空手の師範でもあり剛直に見えるものの、実は頗る人情に厚く、繊細な心の持ち主
あとの二人は拙僧、即ち当鎌倉碧水舎の弟子
一番弟子は鎌倉長谷に住まう、これまた空手の師範
であるがウクレレの名手でもあるらしいから、先の鷺沼のセンセー同様、情を重んずる気持ちの優しい好人物
どん尻に控えたるは鎌倉は大町に住する(居合初抜きその1で出た人物)とても器用な方
この御方、道場内から屋根掃除、庭の草刈から果ては植栽、剪定までと当山にとってはもはや無くてはならぬ
とても大事な好々爺(年齢はまだ若い)
ゲストには横浜鷺沼の先生と一番弟子のそれぞれの奥さん
それに拙僧がヘタクソなゴルフに二つ返事で御付き合いしてくれる某有力新興企業の部長と奥さんに子供
そーだ、もう一人忘れてた!それは鎌倉在住というフランスの取材記者だった
日本語ペラペラ、酸いも甘いも知ってるって感じだナ、うん
っという取り合わせで始まった今年の初抜き
雪ノ下は風流人のムニャムヤ講義から始まって、居合演武は一人七本
取材カメラのピシャパシャ音が道場内に響き渡り、皆さん緊張した面持ちではあったが
それはそれは大いに盛上がったものだった
問題はそのあとの雲襄亭の茶事ならぬ宴会なのだヨ
続く・・・・・